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109.心のささくれ
次の日、私はアルバさんとメリナさんのお誘いで、お買い物行くことになった
街を歩くことがほぼ無い私にとって、外出はハードルが高い
ましてや、昼間に人が山のように居るだろう街中は何が起こるかわからない……
でも、ま、いっか!
みたいに投げやりになってるくらいには、心はやさぐれていた
私に何かあったところで、その内この国はダリア様のお力で守られるから安泰だ
外出の支度をする
私は、身につけていた指輪を小箱に戻した
赤と紫の宝石は変わらずキラキラと輝いてこちらを見つめている
2人はなぜこの指輪を贈ってくれたのだろう?
ダリア様って誰?
わかったと思ったものがガラガラと崩れて行った
小箱に蓋をして、私は待ち合わせの教会の正門へと向かった