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マードック魔道具店  作者: イカ十郎
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ツエーノの夢6

 俺は、イナーカ村で、大歓迎を受けた


翌日、村長から今回の依頼の概要


 最近、村周辺の山に、

 

 ハグレと思われるワイバーン一匹が現れたこと


 そのワイバーンに、村と他の街を行き来する商人が


 襲われたこと。


 ワイバーンには、どちらかの翼に大きな傷があり、


 手負いであること


 このままでは、村は孤立し、


 衰退するかもしれないこと。


 報酬は、相場の金貨10枚であること。


等を聞いた。


 俺は、村で、準備を整える終わると、


山に入り、山頂付近にいたボアを横一文字に


一刀のもと、切り捨てると、


その横に落とし穴をほり、罠をはり


近くの、茂みに隠れて


ワイバーンを待ち受けた。


 暫くすると、俺の読みどおり、


   右の羽に大きな穴が空いている


   少し小振りのワイバーン


が現れた。


 奴は、ボアの付近に着地したが、その瞬間


足元に穴が空き、大きくバランスを崩した。


 俺は、その瞬間、


茂みより稲妻の如く駆け出し、


奴の首目掛けて、剣を振るった。


 しかし、ワイバーンが、暴れ出した為、


その一撃は、首半分を切るに留まり、


俺の計画どおり、一撃で決めることは出来なかった。


 奴は、体制を立て直し、怒りに任せた


  ギーー!!


と一声、鳴くと、俺に向かって突進してきた。


 俺は、ギリギリで避け、


避け際に、一撃を入れようとしたが、


奴のシッポが、先に俺に当たり、吹き飛ばされた。


 俺は、鞄からポーションを取り出し、


体力を回復させると、奴をみた。


 奴も、首に傷を負い、残りの力を振り絞って


俺に向かってきたのだろう。


 突進の後に、地面に倒れ込むと、もがき苦しんでいた。


俺は、再び剣を握ると、奴の首めがけて、一閃した。


 俺の横には、


今一匹の首の無いワイバーンが転がっている。


 しかし、俺は、今絶望に心を支配されている。



 なぜなら、新たな敵


  左の羽に、傷を持つワイバーン


が、空から俺の前に降り立ち、


怒りを顕にさせながら


  ギーーー!!


と咆哮をあげたからだ。


 俺は、


  バ、バカな!!


  ハグレワイバーンだと聞いていたのに


  つがいだと!!


  話が違うじゃないか?


  何か?


  何かないか!!


と思い、無意識に鞄を漁ると、


  黒い薬が入っている瓶


を手に持っている事に、気が付いた。


 俺は、


 あのビッグボアの時も、


  この薬でなんとかなった。


  どうせ死ぬんだ、 覚悟を決めろ!!


と自分に言い聞かせ


  ありったけの薬


を飲み干した!!


 その瞬間、俺の身体に、光が集まり


 その光は圧倒的な熱量となり、


  俺の身体は、周りを巻き込みワイバーン


  そして、俺の存在もこの世界から


消滅した。


 その後


 イナーカ村には、


   一人のB級冒険者


を称える祠が作られ、


   村を救った英雄


として、語り継がれているそうな。


 場面はかわりとある魔道具屋


 一人の老婆が、黒犬を撫でながら


 ヒヒヒ


 約束は、守らないとね


 でもね、


 まあ、夢が叶ってよかった、 よかった


 過ぎたる望みは、破滅を呼ぶんだよ


 次のお客様は、どんなのだろうね


といい、嗄れた声で


 ♪夢や希望はどこにある♪




 ♪貴方の願いが通じれば、♪




 ♪きっと見つかる不思議なお店♪




 ♪望みを叶えるマードックのお店♪




 ♪マードックに会えたなら♪




 ♪きっと望みが叶います♪




 ♪過ぎたる望みは、破滅呼ぶ♪




と歌うのであった。

ツエーノ編はこれで、終了です。

次の分は書き溜めてから投稿しますので、

もし興味をお持ちの方がおられましたら、

暫くお待ちください。

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