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マードック魔道具店  作者: イカ十郎
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タローの夢5

 ドルイドは酒場で

  

  で、なんで旦那は、こんな辺鄙なところまできて


  チョーフク山なんて聞きまわっていたんだい


と質問してきたので、俺は、


  ああ、偶然知り合いから、この地図を手に入れたんだ


  この地図を眺めているうちにここには何があるんだろう


  と思ってね


  それで商売がてら、ここまで来たってわけだよ


と答えると、ドルイドは


  へー、物好きもいるもんだね


  まあ、オーソレ山は、そんなに深い山じゃないし


  見るところもそんなにないぜ


  その地図の×印がある場所にあるのはたしか湖だったはずさ


  まあ俺も簡単な依頼で楽ができるってもんよ


  じゃあまた明日ギルドでまってるよ


と笑いながら、ジョッキをからにして店を出て行った。


 俺も、ドルイドを追いかけるように、店を出て宿屋に帰ってきた。


 俺は、ベットに横になりながら、地図と石のハンドルを取り出し


  やったぞ


  とうとう見つけたぞ


と呟きながら、明日の朝を迎えることとした。


 次の日冒険者ギルドを訪れると、


 昨夜とは違い


 ロングソードを携え、茶色だが光沢がある革の鎧


で身を固めた冒険者ドルイドが、すでにきており


 タローさんお待ちしておりました


 本日はよろしくお願いします


と俺を出迎えてくれた。


 俺とドルイドは、冒険者ギルドで馬を借り、


ドルイドの後ろに俺がまたがる形でオーソレ山へと移動した。


 道中、ドルイドは、


  タローさん、もう着きますよ


  タローさんが湖で調査している間


  俺は、付近で待機していますので、


  何かあれば大声で呼んでくださいね


と言ったので、


  分かりましたよろしくお願いします


と答え、そのあとは他愛もない話でもりあがった。


 湖についた俺は、野営場所を作るドルイドと


分かれ、湖を調べることにした。


 俺は、地図を見ながら、湖を見ていると、


 なんと地図の表記が、代わりだし湖周辺を大きく表示した。


 なんだ、これは


 これは魔法の地図か


 おっと、この岩場の辺りに×があるぞ


 この×印は、湖の中へ続いているぞ


 湖の中を調べろってことか


 ここまできたんだ、えーい仕方がない


 いくぞ


と湖の中へ飛び込んだ


 すると、そこは表面だけが湖に見せかけた洞窟であった。


俺は


 いたたたた


 え、どういうことだ


 なんだここは


 表面だけが湖に偽装され、そこに続く階段もある


 ここは洞窟なのか


 そんなことよりも奥へ進むぞ


と呟きながら、奥に歩き出したところ、すぐに行き止まりにたどり着いた。


 俺は、行き止まりに岩肌を丹念に調べたところ、


 石のハンドルがピッタリとはまる様なくぼみを見つけた。


 これだ


 確か、婆さんは欲しいものを願いながら右に2回回せって言っていたな


 やってみるか


 塩でろ、塩でろ

 (ゴロゴロ、ゴロゴロ)

と呟きながら、回してみると、岩肌の隙間から、白い粉が染み出すように


出てきて、地面の上にたまりだした。


 それは、一時間もすると俵一俵分にもなった。


 俺は恐る恐るそれを舐めてみると


 こ、これは


 塩だ


 やったぞ


 塩だ


 これでみんな幸せになれる


と喜こび、持っていたマジックバックが一杯(俵5俵分)まで塩を集めた。


 そして、


 おっと、止めるときは左に2回すんだったな


 止まれ、止まれっと

 (ゴロゴロ、ゴロゴロ)


 お、とまったぞ


 よしよし、ではここから出るか


とハンドルを岩肌から抜き、階段から洞窟の外へ出た。


 そしてドルイドの元へ帰り、


 ドルイドさん、

 

 長時間おまたせしました。 


 調査は終わりましたので帰りますよ


というと、ドルイドは、


 え、来てまだ1時間もたっていませんよ


 もう帰るんですか


というので、


 え、まさか5時間以上お待たせしたでしょう


と言い返したが、ドルイドは


 何を言ってるんですか


 日の高さも、来た時とほとんど変わっていませんよ


 まあ、タローさんがいいならいいですけどね


と言い、撤収準備を行ったあと、


俺と一緒に馬にまたがり街に戻った。

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