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マードック魔道具店  作者: イカ十郎
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ガースキの夢9

 リュートとサールが出会った日から更に10年の月日がたった。


 今、リュートは、帝都において、大勢の民衆の前に立たち


 皆の者、よく集まってくれた!!


 我、リュート・トークは、ここに宣言する!!


 皆の力添えによりゲーン王国の脅威はすでになく、


 ここ帝都も取り戻した。


 よって、我は、ここに再びトーク家の血を引く者として


 トーク家を復興することとする。


と長きにわたる戦乱を収め、国を取り戻したことを宣言した。


 そして、宣言から数日後、リュートは、持っていた剣を返すべく


フーシ山を再び訪れた。


 リュートは、フーシ山のふもとに立ち、


  山の主サールよ!!


  我、今ここに約束をはたすべく、訪れた!!


  姿を見せてくれ!!


と叫ぶと、山の頂上付近がキラリとひかり、


一陣の風と共にリュートたちの前に巨大な猿が現れた。


 サールは


 ほう、リュート久しいな!!


 良い面になったではないか!!


と言うと、リュートは、サールに駆け寄り抱き着きながら


 サール久しぶり!!


 元気そうだね、今日は約束を果たしに来たよ!!


 借りていたこの剣を返すね!!


と言い、サールにバスターソードを手渡した。


 サールは、


  そうか役に立って、何よりだ!!


  では、俺もおまえにこれを返そう!!


  このナイフは、俺の主人の


  ガージ・ガースキ


  が作った俺の宝物だ!!


  お前が持っていてくれ!!


  お前やお前の子孫が困ったときは、このナイフをもってここに来い


  俺が力を貸してやる


と言うと、リュートにナイフを手渡し、再び山に帰っていった。


 リュートは、


 サール、ありがとう。


 これからもちょくちょく遊びに来るからまたね


といい、その後、リュートとサールの交流はリュートが死ぬまで続いたという。


 ここ帝都チョーエードには、いろいろな不思議な話が伝わっている。


そのうちの一つに、フーシ山に住む 金色の爪サールの話


 王家に何かあったときには、フーシ山の主が助けてくれる


 フーシ山の主の持つ、


 稀代の名工カージ・ガス―キ


が命を削りつくりし、バスターソード


 一度握れば、剛力を!!2度握れば、人を引き付ける魅力を!!3度握れば、世界を制する力を!!

 (付与剛力+10 知力+10 魅力+10 覇王+10 使用条件 サールが認めた者)


サールの認める者にそんな力をくれるそうな!!

 

 その剣とともに、今もフーシ山の山深くにサールはいるという。



 場面はかわりとある魔道具屋


 一人の老婆が、黒犬を撫でながら


 ヒヒヒ


 カージ・ガースキが死んで、数百年たったけど、


 サールが人間と信頼できる人間と出会えてよかったね


 思わぬところで、あんたの名前も歴史に残ったし!! 


 夢が叶って


 よかった、よかった


 私利私欲を捨てれば、


 幸せを呼ぶんだよ


 いつまでもサールが幸せに暮らせるといいね


 しかしあの剣は、危険だね。


 まあサールが見てる間は大丈夫そうだね。


 まあ、しばらく様子を見ようかね


 さてと、次のお客様は、どんなのだろうね


といい、嗄れた声で


 ♪夢や希望はどこにある♪


 ♪貴方の願いが通じれば、♪


 ♪きっと見つかる不思議なお店♪


 ♪望みを叶えるマードックのお店♪


 ♪マードックに会えたなら♪


 ♪きっと望みが叶います♪


 ♪私欲を捨てれば、願いはかなう♪


と歌うのであった。



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