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マードック魔道具店  作者: イカ十郎
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ガースキの夢4

 俺は、自宅に帰ると、サールを呼び出し、


  サール、俺はあと一年、生きれるかどうからしい。


  俺が死んだらおまえはまた一人になってしまう。


  そしたら寂しいだろ?


  だから、俺は、残りの人生をかけて、


  お前に俺の作品を作ってやりたい。


  金属製の爪でいいか?


  よし分かった。打ってやるぜ!!


  そして、俺がこの世に生きた証として、


  一本の剣を打つ。


  飯を食ったら、作業にかかるぞ!!


と言い、サールと一緒にご飯を食べ、サールを撫でながら寝た。


 翌朝、俺はサールとともに鍜治場に入り、人生最期の作業に取り掛かった。


俺は、槌に願いを込めたところ、槌は


  主よ!!


  我の力を理解したか?


  次はいか程命を懸けるのか?


  それに見合った対価を授けてやるぞ!!


と、不気味な声で俺の脳に話しかけてきた。


 俺は、槌に


  賭けるのは、俺の全寿命!!


  作る作品は2つ


  相棒用の爪と一本のバスターソードだ!!


と心の奥底から願うと、槌は、


  良かろう!!契約は成った!!


  力をくれてやるわ


と禍々しく光り、俺の体の中には、力があふれ出した。


 俺は、サールとの出会ってからの人生とあいつのこれからの人生だけを


考え、サールと一緒に、最後の作品を作り上げた。


 そして、今俺の手元に、出来上がった


   一本のバスターソードとミスリルの爪


があり、作品の完成とともに、死神の槌は、


   お主に残された時間はあと1時間!!


   良き人生を!!


と俺の頭に話しかけ、光の粒子となって手元から消え去った。


 俺は、サールに話しかけ、


   サール、俺はあと一時間で死ぬらしい。

 

   出来上がった爪と剣をお前にやる!!


   ああ、似合ってるぜその爪!!


   俺が死んだら、この手紙をもって、


   鍛冶ギルドの副マスターのアークを訪ねろ!!


   店の売却費に見合った金をくれるはずだ。


   それを受け取ったら、山に帰って、好きに暮らせ。


   わかったな、今までありがとうサール


   元気でな!!

  

   お前と出会えてよかった・・・よ


と言うとサールを店から追い出した。


 俺は、作業場で一人になり、


  サールありがとう!!


  楽しかったぜ!!


  俺の人生悔いはないさ!!


  悪い人間もいるが、人間を嫌いにならないでくれ!!


  またお前が信頼できる人間と出会えることを祈るよ!!


  ま・た・な


とサールとの出来事を思いながら、意識を手放した。

 

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