ガースキの夢3
俺は、サールに
おい、サール今からちょっとナイフを一本打つ!!
誰もここにいれるんじゃねぇぞ!!
え、お前も手伝うだと?
今日の作業は手伝いはいらないよ
と言い、一人で作業場に入った。
俺は、いつものように、いつものように作業に取り組んだが
いつも違うのは、右手にあの死神の槌を持っていることだ!!
俺が、右手に持った槌を振るおうとした瞬間、
頭の中に悍ましいこの世のものとは思えない何者かの
我は、死神の槌の精霊!!
我を振るいし主を、いか程おぬしの寿命を捧げるのか!!
それに見合った物を主の作品に与えようぞ!!
声が響き渡った。
俺は、本能的に、これは死神の声だと思いこう答えた
死神の槌の精霊よ!!
効果がわからねば、命を掛けれない!!
試しに俺の寿命一日分でどうだ!!
と、すると槌は、
なるほどそれもそうよのう!!
良かろう、おぬしの残り1年と30日の寿命から1日の代償を頂く!!
さあ我を振るえ!!
と答え、禍々しく光りだした。
俺は、槌を一心不乱に降り続け、やっとのことで一本のナイフを完成させた。
ナイフは、俺が今までで作った中で、最も出来が良かった。
俺は、サールに
ちょっとギルドに行ってくるぜ!!
と言い、作業場を飛び出し、このナイフを、鍛冶ギルドに持ち込んだ。
俺は、ギルドに到着し、受付嬢に、
おい、久々にナイフを打ったんだがこいつを売りたい
幾らくらいになる
と渡したところ、
カージさん、今の時代ナイフなんて、そんな高値で売れませんよ
まあ、せっかくですし、裏手にいるギルド鑑定士に見てもらってください。
と言い、俺を裏手に案内した。
ギルドの裏手では、年配の鑑定士と副ギルドマスターのアークがおり、
俺に気が付いて、
カージさんどうしたんですか
珍しいですね
と声を掛けてきたので、俺は
アーク、久しぶりだな
ちょっとナイフを売ってみたので、鑑定してほしくてな
と言い、ナイフを手渡した。
アークは、手渡されたナイフを鑑定すると、わなわなと震えだし
え?
プラス4にクリティカル+2?
普通に名刀と呼ばれるものでも切れ味補正+3くらいなのに・・・・
それに加えてダブル付与!!
カージさんがこれを作っったですか
ヤバいですよ!!
これ、切れ味補正+4にクリティカル補正+2もついてるじゃないですか!!
これ、拵えをしっかりしてオークションに出したら金貨50枚は下りませんよ!!
こんなすごいナイフをどうやって作ったんですか!!
拵えなしのこの状態でも金貨35枚で買います!!
これ売ってください
と叫びだした。
俺は、
お・・おう!!
命を張って作ったからな
まあ、ギルドにも世話になったから
金貨20枚と金貨15枚分のミスリルの鉱石
と交換
それと、俺は不治の病にかかってるから、
俺が死んだら、代わりに俺の財産を処分して
俺の相棒のサールに、店を売った金を必ず渡してほしい
アーク!!あんたを信頼しての取引だどうだ!!
と言うとアークは、しばらく考えたのち
分かりました。
必ず約束は守りますよ!!
と約束してくれたので、ナイフをギルドに売り渡し、俺はミスリルと金を受け取り
自宅に帰った。