ツエーノの夢3
ツエーノは、マードックに出会えた
果たして、彼はどうするのか?
俺は、とりあえず、手に持っていた瓶を、
鞄に入れ、ギルドへ向かった。
ギルドについた俺を待ち受けていたのは、
相変わらず、
オイオイ、 あと4日で追放だぜ!!
Dランクなんて、 おめえには、 無理・無理!!
アハハ、 次の仕事は、 物貰いか!!
さっさと諦めな!!
等の失笑と哀れみに満ちたものった。
俺は、
チクショー!!
馬鹿にしやがって、 この糞どもが……
やってやる、 やってやるよ
と怒りに見を任せ、気が付くと、
Dランク昇級クエスト ビッグボアの討伐
のクエストを受注していたのだった。
俺は、そのまま街を出て、ビッグボアの生息地である
深緑の森へ向かったのだが、
その頃には、先程の怒りは冷めて、
なんで、こんな事になったんだ
と後悔していた。
俺は、
出るなよ、 出るなよ
と思いながら、森を彷徨っていると、前方から
ドドド
と言う音と共に、茶色の何かの大型種が、
猛スピードで、こちらに突進してくるのがわかった。
俺は、
ヤバい!! 逃げなきゃ!!
と思い、即座に側転したところで、
茶色影が、横を通り過ぎ、
ドガーン!! メリメリメリ!!
と言う轟音と共に、俺がいた付近に在った
大木がなぎ倒されのをみた。
俺は、
ビ、 ビッグボア!!
しかも、 かなりデカイ!!
あのスピードじゃ、 逃げ切れない!!
やるしかない!!
と覚悟を決めると、大木に頭を向けている
ビッグボアの横っ腹に向けて、
持っていた剣の柄頭を腰に固定し、突っ込んだ。
俺の剣先は、ビッグボアの横っ腹に突き刺さったが、
ビッグボアは、
ブオーン!!
と嘶き、身体を大きく振り回し、俺を吹き飛ばすと、
俺に向かって突進してきた。
幸い奴との、距離が近く、突進の勢いは無かったが、
俺は吹き飛ばされ、肋を何本か持っていかれた。
俺は、
クーー!!
ポーションがあったはず!!
ポーションを飲まなきゃ!!
と鞄に手を入れ、瓶を取り出すと、
それは、ポーションの瓶ではなく
あの黒い薬が入っていた瓶
であった。
俺は、
どうせこのままでは死ぬんだ!!
チクショー!!
死んでたまるか!!
と叫び、瓶から一粒の薬を取り出して
飲み込んだ。
途端に、
俺の鼓動が早くなり、
まるで、世界がスローモーション
の様に動き出した。
薬は、怖いですよ