クエールの夢4
そこからの俺は、自分でいうのもなんだが、凄かった。
なにせ、あの薬のおかげで、
今までの2倍
食えるんだぜ。
俺は、心と体に余裕が出来き、そんな状態で大会に出た。
俺は、大会アナウンサーが
すごい、すごいです
クエール選手
圧倒的!!
圧倒的です!!
全盛期のクエールが帰ってきた。
いや、全盛期以上の食いっぷり!!
他の選手を全く寄せ付けません。
永世チャンピオンにかける思いは、
彼を、人間をここまで変えるのか!?
クエール選手
餃子大食い大会史上、
最高記録100人前
を食べ、2位に大差をつけて圧勝!!
ついに永世チャンピオンまであと2勝まで漕ぎつけました!!
絶叫しているのを横目に大会を後にした。
次の大会も、余裕だった
俺は、前回と同じように大会アナウンサーが
クエール選手優勝!!
すごいぞ!!
すごい!!
まさに圧倒的!!
クエール選手
あと一勝で永世チャンピオンです。
と言うのを聞きながら、大会を後にしようとした。
そのあともアナウンサーが解説の男に、
アナウンサー いやー、解説のナカーノさんいかがでしたか?
ナカーノ いや、ほんと人が変わったみたいだ
クエール選手はすごいですよ
だけどね、次の大会はどうでしょうね
まだ見ぬ強豪が現れるかもしれませんし
他の選手も意地があるから、わかりませんよ。
アナウンサー そうですよね。では皆さん本日はこの辺で!!
ナカーノ では皆さん、 バイナラ、バイナラ!!
等しゃべっていたが、全く気にならなかった。
そして、時は流れ、ついに永世チャンピオンに王手をかけた
大会当日を迎えた。
俺は、控室で
この薬があれば俺は負けない
と思いながら、薬の瓶をポケットに忍ばせた。
そして、
いざ勝負!!
と思い立ち上がろうとしたところ、
急に控室の電気が消え真っ暗になったと思うと、
突然、後ろから声を掛けられた。