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クエールの夢3
後ろから
「おいおっさんぼっーと立ってんじゃねえ
邪魔なんだよ」
と、通行人に声を掛けられ、
俺は、はっと気が付くと、
裏通りの入り口に立っていた。
はあ、立ったまま夢を見るなんてどうにかしてるぜ
と俺は思ったが、ふと右手に何かを握っている感触を感じた。
俺は、ふと右手の方を見ると
1本の瓶
を握っているに気が付いた。
うわーーー
これってさっきの婆がくれた瓶じゃないか
あの婆、声を飲んだら
どんなに満腹でも空腹になるって言ってたよな
じゃあ、これ今飲んだら、
さっきの大会の満腹感が消えるのかな
まさかな
と思いながら、気が付くと瓶を開けて
薬を1錠
飲んでしまった。
すると、
なんじゃこりゃーー
俺は、お腹に両手を当てて
すげーー!!
すげーぞー!!
さっきの満腹感がまるで嘘のように消えた
と言い、満腹感が消え、へこんだ腹を見ながら
いけるぞ、いけるぞ
これならいける
この薬があれば俺は永世チャンピオンになれる。
永世大食いチャンピオンに俺はなる。
と大声でいつまでも叫び続けた。