クエールの夢2
俺は、その店の扉を開けて、中に入ったが、
中が、真っ暗で何も見えなかったので、
「おーい、誰かいないか」
と店の奥に向い、声をかけた。
すると、店の奥から蝋燭の灯がすーーっと
こちらに近づいてきて、俺の目の前で止まった。
俺クエールは、蝋燭の灯を見ていると、
灯の後ろに、突然老婆が、現れ
ケケケ!!
いらっしゃい、 久々のお客様だね。
と、嗄れた声で声を掛けてきた。
俺は、
なんなんだこの店は、気味が悪いな
と思いながらも、勇気を絞り出し、老婆に
ここは、 店か?
何を扱ってるんだい?
と尋ねた。
老婆は、
おやおや?
ここが、どこか知らずに来たのかい!!
ここは、
お前の心が、呼んだお店さ
皆は、ここを
マードック魔道具店
と勝手に呼んでいるよ。
と言い、俺に、一本の瓶を差し出した。
老婆は、
これをお前にあげるよ
お代だって?
お代はいらないさ
お代は、お前の歓ぶ気持ちだけで、十分さ
じゃあこの商品の紹介をするよ
よくお聞き
この瓶の中の薬はね
トロケールっていう薬なのさ
これを飲めば、どんなに満腹の時だって
すぐに物がとけて、空腹になれるよ
どうだい、これがあれば、アンタが望んだ
永世チャンピオン
が現実になるよ。
だけどね、この薬は効きすぎるから
決して、
1日1粒だけ
にするんだよ。
ケケケ、約束したよ、
クエール!!
と言ったかと思うと、俺の意識は
霧に包まれた様に、そこで途絶えた。