ミーノの夢5
私が、自室の整理をし、
大事な白い布
は、ベットの下の隠している
小さな箱に入れておきました。
しばらくすると、私の部屋のドアを
トントン
とノックする音が聞こえてきたので、私は
どうぞ
と答えると、そこには、
私の部屋など絶対に訪れることのない
マーリンさん
がおり、無言で部屋に入ってきたのです。
マーリンさんは、持っていた
翡翠色のドレス
を私に投げつけると、
キレーナ様から、明日はこれを着て
社交界に参加しないとのことよ
少し綺麗になったからって
調子に乗るんじゃないわよ
あんたなんか、どうせ誰にも相手にされないわ
でもね
もし、綺麗になった秘密を教えてくれるなら、
これからの付き合いも考えてあげるわ
と矢継ぎ早に言ったのです。
私は、
秘密なんて有りません。
お嬢様には、ありがとうございますと
お伝えください。
と答えると、マーリンさんは、
キーーー!!
イボカエル風情が覚えておきなさい
と叫びながら、部屋を出ていったのです。
私は、嫌な事を忘れようと寝ることにしました。
すると、いつの間にか、寝ていましたが、
夜、私のベッドの横に、何かの気配を感じて
ふと横を見ると
あの老婆
が、笑いながら立っていたのです。
老婆は、あの嗄れた声で
ケケケ、こんばんは!!
ミーノや。
まずは、夢が叶ってよかったね。
今日はね、アンタに警告に来たんだよ。
私との約束
白い布は一回しか、使わない事!!
布の話は、誰にもしない事!!
決して忘れちゃいけないよ。
約束をやぶると大変な事になるからね!!
約束したよー!!
と言い、消えて行ったのです。
私は、不意に寒気を感じましたが、
これは夢よ
約束を守れば大丈夫
と思い再び目を閉じると、
気が付けば朝になっていました。