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マードック魔道具店  作者: イカ十郎
10/44

ミーノの夢4

 私は、昼にあった老婆は


  伝説の魔女


  マードックだった


と確信し、急いで光り輝く


  一枚の白い布


を、ポケットにしまい込んだのです。


 次の日の朝、私はマードックに教えてもらった様に、


誰よりも早く起き、井戸に向かいました。


 そして、桶に水を張り、中を見ると


そこには、相変わらず、出来物で


  イボカエル


の様な、私の顔がありました。


 私は、両手で、桶から水をすくいあげて


顔を洗い、教えられたとおりに、


  白い布で一度


だけ、顔を拭いたのです。


 すると、拭いた瞬間に、


私の顔は、


  白く眩い光


に包またので、目を瞑ると、


すぐに光は消えました。


 私は、ゆっくりと目を開けて、


桶に入った水を見ると、


  白雪の様な、きめ細やかな肌


  まるでエルフのような顔立ち


の年頃の女性の姿があったのです。


 私は


  これが、私?


  元の私の顔?


と、困惑しましたが、


物陰からは、ガタと言う音が聞こえたので、


 ドキッ


としましたが、何事もなかったので、安心し


  よかった


  これで、お嬢様と社交界に出ても


  恥をかかすことはないわ


と思いながら、笑顔でお屋敷に戻ったのです。


 私がお屋敷に、戻ると、遭う人全てが


  だれ?


  その声はミーノ?


と、私の変貌ぶりに驚いたのです。


 私は、この出来事をすぐに、


キレーナお嬢様に報告したところ、


  え、ミーノ!?


  その顔は、どうしたの?


  何があったの?


と、物凄い形相で叫ばれましたが、


 私は、


  誰にも言ってはいけない


というマードックとの約束を思い出し、


  朝、起きて顔を洗うと


  何故かこの様になってました


と咄嗟に嘘をついてしまったのです。


 お嬢様は、真っ青になり


  気分が悪くなったから


  マーリンを呼んで頂戴!!


  ミーノも今日は、休んで、


  明日の社交界に備えなさい


と言われ、私は退室させられたのです。


 その後、お嬢様の部屋からは、


  お嬢様の叫び声


  何が割れる音


などがしたのです。



キレーナの視点


キレーナは、


  ちょっとどういうことよ!!


  あのイボカエルがなんで、エルフみたいに


  許せない!! 許せない!!


  あの子は私の引き立て役なのに!!


  社交界は明日よ


  どうするのよ


  マーリン!!


  あんたの薬、どうなってるのよ?


と、ミーノと入れ替わりに部屋に入ってきた


マーリンに、怒鳴りちらした。


 マーリンは、冷や汗をかきながら、


  キレーナ様、申しわけありません。


  私にも、何がなんだか分からないのです。


  唯一言える事は、今朝あのイボカエルが、


  夜も開けぬうちに一人で、井戸に行くのを


  見かけたので、気になり後をつけて、


  様子を物陰からみていたところ、


  急に眩しい光があの子を包み込み、


  その後、あの姿になっていたのです。


と言ってきた。


 私は、マーリンに


  言い訳は、いいわ!!


  とにかく、謎を探るのよ!!


  あと、あのイボカエルのドレスを


  交換しておいて頂戴!!


  今の顔にあの色のドレスだと、


  家の名前に傷がつくわ!!


  じゃあとっとと行きなさい!!


  計画を練り直さなきゃ


と命令し、社交界デビューへの計画を


練り直すのだった。

  

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