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マードック魔道具店  作者: イカ十郎
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ツエーノの夢 1

帝都に存在する幻の店


マードック魔道具店


困った時に、差し伸べられた手


それは、悪魔か天使か?

 ここは、チョーエイド。


 とある世界に存在する、とある街である。


 この街には、古くからこんな噂話があるそうな。


  ♪夢や希望はどこにある♪


  ♪貴方の願いが通じれば、♪


  ♪きっと見つかる不思議なお店♪


  ♪望みを叶えるマードックのお店♪


  ♪マードックに会えたなら♪


  ♪きっと望みが叶います♪


  ♪……は、……ぶ♪


最後の部分は、忘却の彼方に消えているそうな!!


この噂、信じるか信じないかは貴方次第!!




 私の名は、ツエーノ。


 うだつの上がらない中年冒険者である。


 伝説に出てくる様な冒険者を夢見て、


 この稼業を始め、


 もう20年近く続けている。


 俺には、どうやら才能はなく


 ランクは、Eクラスと、下から1つ上がっただけ。


 街でも、ギルドでも、


   万年Eクラスのツエーノ


とバカにされている。


 今日も、一人でなんとか


   E級討伐クエスト 角うさぎ狩り


をこなして、ギルドへ戻ってきた。


 俺がギルトに入ると、周りの奴らは、


   ツエーノ!! 今日もうさぎ狩りか?

   

   若い奴らの仕事を、とってやるなよ!!


   オッサン、早く引退しろ!!


等、言ってきやがる。


 俺は、何時ものごとく、愛想笑いを浮かべながら、


報告所の担当の所へ向かった。


 報告所の担当者に、ウサギを渡したところ、


担当者は、


   ツエーノさん、今日もお疲れ様でした。


   こちらが報酬の銅貨30枚です。


   あと、ギルト長から伝言を預かっています。


と言い、一枚の紙を、俺に差し出した。


 俺は、ギルト長からとは? 何事だと? 思い、


その紙に目を通した。


 そこには、


    ギルドの規定により、


    20年以上E級に留まって場合は、


    特例を除き、ギルドから除名する。


    なお、対象者は、一ヶ月以内に、


    D級試験を受講するか、廃棄するか


    決定し、結論をだすこと。


と書かれてあった。


 俺は、担当者に、


    ちょっと待ってくれ!!


    俺は、冒険者しか生きていくすべがない!!


と言ったが、担当者は、俺と目を合わさずに


    すみません、規則なので。


    私には、どうすることも出来ません。


と申し訳なさそうに答えた。


 俺は、その後、ふらふらとギルドを出て、


その後数日間は、酒に溺れた!!


 正直、その時のことはよく覚えていない。


 ギルド追放の猶予まで、後5日を切った頃


俺は、いつもの様に、酔っ払い


    チクショー!!


    こんなに頑張ったのに、何故才能がない。


    どうすればいいんだ!!


    何でもいい、力が欲しい。


    誰でもいい、力をくれ!!


と、思いながら、フラフラと歩いていると、


目の前が、急に霧がかったようになり、気がつくと


    マードック魔道具店


と書かれた店の扉を開けていた。


 俺が、店に入り、大声で


   オイオイ、カビクセー店だな


   誰かいるのか?


   暗くてなんにも見えないぜ!!


と叫ぶと、俺の後ろで、


店の扉がドーン!! と急に締まり、


目の前の蝋燭の灯りをもった、奇妙な老婆が現れた。

    

オーボンシリーズを、横に置いておき


新シリーズ始めました。

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