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25 対校戦争メンバー発表

 校内選抜の翌日…


 廊下の掲示板の前に生徒たちが集まり、ザワついていた。

 掲示板には「『異能学校対校戦争』選抜メンバー」と書かれた紙が貼ってある。


 ///////////////////////////


 〜 『異能学校対校戦争』 選抜メンバー 〜


 ◆個人戦 (合計3名)

 代表 赤井ツバサ

 代表 霧島カナメ

 代表 芹澤アツシ (校長推薦枠)


 ◆団体戦 (合計26名)

 Aブロック 5名

 Bブロック 6名

 Cブロック 9名

 Dブロック 6名


 ///////////////////////////


「校長推薦枠…?なんだ校長推薦枠って」

「あいつが代表?そういえば、芹澤のやつ…昨日いなかったよな?今日も休みか?一体何してるんだ?」

「なんでも、山にこもって修行してるらしいぜ?」

「山籠り?今時そんな古風な…あいつそんなキャラだったっけ」

「それより…団体戦が26人ってどう言うことだ?合計が30人にならないぞ!?4人足りない…」


 そこへチハヤ先生が足早に近づいてきた。


「はいはい!これから説明するわね!みんな合同ルームに入って、席についてちょうだい!」




 ◇◇◇




 合同ルーム、と書かれた教室の中は広く、そこに1-Aと1-Bの生徒が座っていた。前の方には1-A担任のチハヤ先生と1-B担任の雪道先生が並んで立っている。


「揃ったわね。じゃあ、選抜メンバーの解説を始めるわね。」

「まずは机の上に置いてあるプリントを見てくれ。」


 ///////////////////////////


 〜 『異能学校対校戦争』 選抜メンバー 〜


 ◆個人戦 (合計3名)

 代表 赤井ツバサ

 代表 霧島カナメ

 代表 芹澤アツシ (校長推薦枠)


 ///////////////////////////



「まずは代表選のメンバーから説明します。昨日説明した通り、代表選は一対一の60分間デスマッチ。強力な攻撃力と持久力が求められるわ。そういう観点から、職員会議でこの3名が選ばれました。赤井くん、霧島さん、あなたたちが選出されたわけだけど、問題はないかしら?」


「ああ、構わねェよ。」


 机に頬杖をつきながら答える赤井くん。


「ええ、大丈夫です。頑張ります。」


 と、少し嬉しそうに言う霧島さん。


「それではこの2名に関しては、決まりということで良いですね。」

「それともうひと枠の芹澤くんなんだけど、「校長推薦」と言う形で代表になることが決まっているわ。」


 校長推薦、と言う言葉に教室内がざわつく。


「その理由は実は私たち職員も聞かされていません。でも、きっといい戦いをしてくれるはずだから、応援してあげてね?」

「まあ、皆もそういうものとして決まったと考えてくれ。次は団体戦の説明、今日の話はこっちがメインだ。2ページ目以降を見てくれ。タクティカルウォーズのABCDブロック、全4チームの編成が書いてあるはずだ。」

「ちなみに、参加人数が26人で30人に足りていないのは、戦闘に参加できる生徒がそれしかいなかったの。仕方ないわね。じゃあ、Aブロックからチームの作戦を説明していくわね。」


 ///////////////////////////


【Aブロック】 5名

 コンセプト:超高火力アタッカー+防護布陣


<タンカー> 1名

 … 


<中距離アタッカー> 3名

 土取マユミ (代表候補)

 …


<遠距離アタッカー> 1名

 黄泉比良ミリア (代表候補)


 ///////////////////////////


「まず、Aチームの編成コンセプトから。チームメンバー5人と少なく感じるかもしれないけど、黄泉比良(よもひら)さんが最大10体の人形を作り出し、同時に操って攻撃するから実質15名相当のチームになるわ。他のメンバー、タンカー1人、土取さんをエースとした中距離アタッカー3人で黄泉比良(よもひら)さんを臨機応変に護りながら戦う布陣ね。」


「本人たちが良ければこれでいきたいと思うが、どうだい?黄泉比良(よもひら)さん。土取さん。」


 小柄な黒髪ロングの少女…黄泉比良(よもひら)さんはゆっくりと頷いた。

 そして、土取さんと呼ばれた、長めの茶色の髪がソバージュ状にふわふわした生徒も「はいはい、わかりましたよ〜」と返事をする。


「じゃあ、次はBチームの説明だな。またメンバー構成を見てくれ。」


 ///////////////////////////


【Bブロック】 6名

 コンセプト:回避型撹乱タンカー+高火力バフアタッカー


<タンカー> 1名

 御堂スグル (代表候補)


<近距離アタッカー> 2名

 …


<中距離アタッカー> 2名

 …


<バッファー(デバッファー)> 1名

 香川リカ (代表候補)


 ///////////////////////////


「Bチームは回避型のタンカー、御堂スグルくんを筆頭に、近距離アタッカー2名、中距離アタッカー2名、そして香川リカさんの広範囲バフを組み合わせようと言う陣形だ。御堂くんには積極的に敵の陣形に分け入り撹乱してもらいながら、その隙をついてバフで強化されたアタッカーで攻撃すると言うコンセプトだ。」


「この戦術で一番大変なの御堂くんだと思うけど…大丈夫かしら?」


 チハヤ先生が御堂スグルくんに問いかけると、彼は少し長い髪をかき上げ、こう言った。


「フッ…喜んで」

「香川さんもいいかい?このチームで」

「はい」


 香川さんと呼ばれた長髪でやけにまつげの長い女生徒もその場で頷いた。


「じゃあ次はCチームね。これは一番人数の多いチームになるわ。」


 ///////////////////////////


【Cブロック】 9名

 コンセプト:籠城+遠距離アタッカー+撹乱近接アタッカー


<タンカー> 3名

 山岡ジョージ

 海腹ユウ

 河原チキ


<近距離アタッカー> 1名

 音無サヤカ (代表候補)


<中距離アタッカー> 2名

 …


<遠距離アタッカー> 2名

 …


<ヒーラー> 1名

 神楽マイ


 ///////////////////////////


「Cチームには特殊タンカーの山岡ジョージくん、海腹ユウくん、河原チキさんの3名とヒーラーの神楽さん、そして…………近距離アタッカーの、音無さんを中心としたチームよ。特殊タンカーの3人とヒーラーの神楽さんと遠距離アタッカーが6人一緒に行動してヘイトと耐久を高めつつ、周りのの3人のアタッカーが近接で攻撃するという作戦ね。」


「中でも、音無さんは存在感を消すことで積極的に攻撃に移れるはずだ。それでいいかな?」

「はい」


 音無さんと呼ばれた、ボブカット風の女生徒は同意の返事をする。


「山岡くん、海腹くん、河原さん…そして神楽さんもこのチームでいいかしら?」

「おう、いいぜ」

「問題なし」

「あい」

「はい、大丈夫です」


「では、最後のDブロックに出場するDチームだ。」


 ///////////////////////////


【Dブロック】 6名

 コンセプト:高耐久タンカー+高火力遠距離アタッカー


<タンカー> 1名

 堅田ケンタロウ (代表候補)


<近距離アタッカー> 1名

 …


<中距離アタッカー> 1名

 …


<遠距離アタッカー> 1名

 弓野ミハル (代表候補)


<バッファー(デバッファー)> 1名

 泊シュウヘイ (代表候補)


 ///////////////////////////


「これは高耐久タンカーの堅田くんに敵のヘイトを集めてもらい、強力な遠距離アタッカーの弓野さんを中心に周囲がそれを援護する形で戦う布陣だ。泊くんには弓野さんの遠距離攻撃の補助と、逆に敵からの遠距離攻撃を防ぐ役割をしてほしい。3人とも、いいか?」


「ええ、やってやりますよ。任せてください」

「私も異存はないです」

「俺もそれならできると思います」


 そうして、一通りの団体戦の説明が終わった。


「では…これから、赤井ツバサ君と霧島カナメさんは代表選に向けた特別訓練を。そして、団体戦メンバーはチーム戦の訓練を行います。残りの大会に参加しない生徒には、訓練の補助を頼むよ。」


「じゃあ、さっそく、準備に入るわよ!」


 チハヤ先生の号令に教室内に座っていた生徒たちがバラバラと移動し始める。

 そこで、チハヤ先生は何かを思い出したようだった。


「…あ、しまった!そういえば雪道先生…」

「ああ、そうでしたね…」


 青いスーツに身を包んだ雪道先生は黒縁メガネをクイッと軽く押し上げ……ゆっくりと息を吸い込み……ざわつき始めた教室全部に響き渡るように言った。


「言い忘れてたけど、この試合に負けたら、この帝変高校は廃校になるから!!!!!そのつもりで、よろしく!!!!!」


 教室内は、一瞬の静寂に包まれた後ーーー


「「「「「 なんじゃそりゃあああああ!!!??? 」」」」」


 教室内に生徒たちの大合唱がこだました。


「なあに、学校がなくなっても死ぬわけじゃない!要は…勝てばいいんだ!!!そのつもりで、頑張ろうな!!!」


「絶対に、今回の異能学校対校戦争は負けられないから!!よろしくね〜!!!」


 皆が戸惑い、混乱に沸く教室の中……

 霧島カナメだけは…どこか妙に、嬉しそうにしていたのだった。

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