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キミと1フレームの世界  作者: トラヤラノ
4/10

4フレーム目 『湖の上で』

 コンビニから出ると、そこは湖のようであった。


「こんなに降ったんだー!」

 ミユは、鏡のように空が映り込んだ水たまりを歩く。俺も後に続く。

「忍者みたいー!」

 とミユが言う。水ぐものことだろうか?俺は水上を浮く忍者の真似をして

 歩いてみた。

「ちがうよー、こうだよー!」

 ミユは顔の前で両手を組んで、人差し指二本を立てた。忍法、のポーズだ。

「沈むの?」

「沈まないよー!こうしたら水の上を歩けるようになるのー!」

「そうなんだ」

「あっ、綺麗―!」

 もう話題は変わっている。ミユは西の空を見る。雲は既に晴れ、夕日が

 俺たちのいる駐車場を照らす。

「ねー、キミ、気づいてるー?」

「何?」

「私たち、何も買ってないよー!?」

 あっ。コンビニで雨宿りすることばかり頭に入って、

 買い物せずに出てきてしまっていた。

「何買うんだっけー?」

「アイスだよ」

「じゃーもう少しだけ忍者するー!」

「そうだな」


「綺麗だねー!」

 写り込みがキラキラとオレンジ色と紫色のグラデーションに

 変わってゆくのを、俺たちは見ていた。

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