表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星の挽歌  作者: 石井鶫子
プロローグ
2/48

よい王様と、家来たち

 昔むかし、遠い昔、この国にはいろいろな王様がいました。王様たちはよくけんかをしていたので、そのたびにみんながめいわくをしていました。


 そこへある日、一人の王様がふらりとあらわれて、こう言いました。

「けんかはやめよう。わたしが良い国をつくるから、協力してくれないか」


 その王様は言ったとおりけんかのない、平和でやさしい国を作りました。他の王様たちは平和な国をつくるために王様の家来となってゆき、あの王様を残してやがてひとつの大きな国となりました。


 けれどある年、北の国から魔女がやってきて国をおそいました。王様は神様にいっしょけんめいにいのり、神様は王様のねがいをきいて魔女をしずめてくださいましたが、そのため王様は神様のところへお礼を言いに行かねばならなくなりました。


「わたしが神様のところへ行っている間、みなは手を取り合ってこの国を守りなさい」


 王様は家来たちにそう言い残しました。しばらく王様に会えないと分かった家来たちはみな悲しみました。

 泣いている家来たちを王様はかわいそうに思ったのでしょう、自分の黒い髪を切り、持っていた緑の本と赤い剣をこなごなにくだいて、全て星に変えて空へちりばめて下さいました。


「星たちがわたしのかわりにみんなを見守るから、わたしが帰ってくるまでたのんだよ」


 そう言って王様は、月と太陽が王様のために作った道で、旅に出てゆかれたのです。


 お空の星は今でも王様のかわりにみんなが安心して幸せにくらせるよう、見守ってくれています。


 そして王様はいつか帰ってきて、わたしたちをふたたび幸せにしてくださるのです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ