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巻の五十    女鳥羽の狐(前)

巻の五十    女鳥羽の狐(前)


 信州、松本。

 深志城(松本城)を中心にした城下町で、西には雪を頂く西山(今の北アルプス)、東には東山(美ガ原)が聳え、南は塩尻峠。

 北へ行けば有明、信濃四谷、小谷、姫川を経て糸魚川、越後である。

 直也と弥生はその城下町に辿り着いたところ。

 今、二人は女鳥羽めとば川沿いに歩いていた。

「弥生、どこに泊まろうか」

「そうじゃな、この先のこともあるし、路銀は倹約したい処じゃのう…」

 そう言って直也を見る。

「そうじゃ、道場破りでもしてみるか?」

「え、何だって?」

 驚く直也。弥生がこんな過激な事を言い出すとは思わなかった。

「ふふ、半分は冗談じゃ。…しかしのう、お主の今の実力はもう免許皆伝以上の筈、どんな道場でも相手にならぬぞ」

 平然とそう言い放つ弥生。

「まあ少々寄り道をして、この町の剣術道場を見てみよう」

 そう言って千歳橋と書かれた橋を渡り、城方面へと向かう。道場が有るとすれば武家屋敷の方であろう。

 やがて城を間近に見上げる程になったとき、立派な門構えの道場を見つけた。

 看板には 『剣術指南役 小野派一刀流 浅井道場 道場主浅井宗兵衛』 とある。分厚いけやきの木で出来た立派な看板であった。

「小野派一刀流か、お主と同門じゃな。…同門のよしみでここにやっかいになる事にしようではないか」

 事も無げに言う弥生。だが直也は、

「確かに同門だけど、指南役だろ?…そう簡単に泊めてくれるかな?」

 弥生は笑って、

「ふふ、お主も物が分かってきたのう。…以前のお主ならむしろ儂の言った事をお主自身が口にしたじゃろうに」

 確かに、以前の直也なら軽い気持ちで「同門だから泊めてくれるだろう」、くらいの事は言いそうである。

 弥生は、

「まあ儂に任せておくがいい」

 そう言って門をくぐり、つかつかと入っていった。仕方なく直也もそれに続く。

「ごめん」

 玄関で声を上げると、

「どちら様ですか」

 門番の若い門弟が現れた。

「同じく小野派一刀流を修めた葛城直也と申す。同門の誼で一手教えを請いたい」

 弥生が直也に代わって口上を述べると、

「しばしお待ちを」

 そう言って門番は奥へ引っ込み、じきに別の者が現れた。四十前といったところか。引き締まった体、かなりの使い手であることが見て取れる。

「当道場師範代の中山新三郎と申します。どうぞこちらへ」

 そう言って、中へと二人を招き入れてくれた。

 

 客間に通され、茶を勧められた。その茶を飲みながら質問される。弥生は直也の姉という事にしておいた。

「葛城殿と申されたか、何故に町人の格好で?」

 それには弥生が、

「旅をしながら見聞を広めようと思いまして、それには侍姿より町人姿の方がいろいろと都合がよろしいのです」

「成る程。…それで、葛城殿は、どこで小野派一刀流を? 師匠はどなたですかな?」

 直也はすかさず、

「江戸で学びました。師匠は浜田平八郎先生です」

 その名を聞いた時、中山の顔に一瞬驚愕が走ったのを弥生は見逃さなかった。が、次の瞬間、中山は何もなかった顔で、

「そうでござったか、浜田殿は、江戸に出ておられたのですなあ」

 と頷いたのだった。

「…浜田殿から何か聞いておられるか?」

 おずおずといった感じで中山が尋ねる。直也は、

「いえ、先生は、ご自分の事はただ破門になった身、としか…」

 それを聞いた中山は安堵の表情を浮かべた。

 それからひとしきり世間話などをした後、中山が切り出した。

「どうでござろう、道場の者とお手合わせなど」

 弥生は、来た、と思った。直也の品定めをする気であろう。

 当の直也は、

「いいですよ」

 気楽に応じている。成長したとはいえ、まだまだ危なっかしい、と弥生は内心苦笑した。

 それで直也に向かって、

「直也、良い機会じゃ、教えて頂くと良い」

 そう言って直也を促し、立ち上がる。道場へ向かう途中でそっと、

「よいか、三本に一本はわざと負けるのじゃ。…勝つ時もやっと勝った、と言う風に見せるのじゃぞ」

 と囁くのであった。

 無言で頷く直也。弥生が何を言いたいのかはうすうす察したようだ。このあたり、旅を始めた頃よりは、世の中の事を心得てきてはいる。…まだまだ危なっかしく弥生には見えるのであるが。

 

 道場は広く、門弟達は五十人はいた。皆武家の子弟で、身分の高い家の出の者が多い。

 師範である浅井宗兵衛は城で主君やその子等に剣を教えており、普段道場は師範代の中山が預かっているというわけだ。

 その中山が声を掛けた。

「皆、よく聞いてくれ。こちらは町人姿ではあるが、葛城直也殿と申され、同じ小野派一刀流を学ばれている。

 諸国を旅しておられ、旅の途中この松本に立ち寄られた。同門同士、手合わせを願ったところ、快く承知して下さった。…そうじゃな、藤澤、お主がやってみろ」

「はっ」

 藤澤と呼ばれた若い男が立ち上がった。直也は胴当てを借りて身に付ける。

 この時代、面小手はまだ無く、竹刀ではなく木刀である。打ち所が悪ければ骨折、死亡する事もある。

「いざ」

 木刀を構えて対峙する二人。双方中段に構えている。

 直也は相手に対してみて、気が付いた。翠との対戦、それが自分に何をもたらしたのかを。

 気持ちに余裕が出来、まだ打ち合ってもいないのに相手の心の動きが手に取るように分かる。

 それは視線や筋肉の微妙な動き、それに気の流れなどで掴むものなのであるが、意識せずにそれを行えるようになったという事である。

 故に直也は相手を生かすも殺すも易々と出来るのであった。

 一方相手の藤澤は、一見気楽に構えている直也に対し隙が見出せずにいた。

 それを見て取った直也は、わざと誘いの隙を見せる。ここぞとばかりに打ちかかってきた藤澤の剣をかわし、胴へ軽い一撃。

「それまで」

 直也の一本勝ちである。この時代、実戦剣法の試合は一本勝負で行われる。真剣勝負に二度目は無いからである。

「次、…遠山」

 次もまた同様であった。直也は苦もなく一本勝ち。その時直也は、弥生が睨んでいるのに気が付いた。

「それでは…渋江、おぬしが立ち会って見よ」

「はい」

 渋江という門弟が立ち上がった。その席次を見れば、腕の程は明らかである。渋江は言うなれば道場の第四席に位置していた。

 師範代の中山が次席であるから、その次の次に強いという事であろう。

「いざ」

 直也も、この渋江という男がかなりの使い手である事を察した。

 とはいうものの、今の直也の敵ではない。冷静に判断して、直也の師の浜田平八郎よりも数段劣っているだろう。

 しかし、今度の相手には勝たせてやるつもりでいた。八相に構えた木刀をわずかに引き、胴に隙を作る。

「隙有り!」

 胴への打ち込みを身を引いてかわし、

「面!」

 面を狙う直也。しかしその木刀の勢いは加減してある。

「何の」

 その直也の木刀を打ち上げた渋江は、その勢いを持って再び胴を狙う。

 直也は木刀で受ける、が、僅かに遅く、胴当てを叩く音が響いて、直也の一本負けとなった。

「いや、葛城殿、お見事でござった」

 師範代の中山がねぎらいの声を掛ける。中山には今の立ち合い、直也が手を抜いたとは分からなかったらしい。

 弥生はと見れば、目で笑っていた。お見通しである。

 門弟達の直也を見る目が変わった。四席の渋江に敗れたものの、紙一重であったその試合内容から、多少とも尊敬の念を覚えたようだ。

「葛城殿、お見事。正直ここまでとは思いませなんだ」

 渋江も賛辞を述べる。ここに直也は道場中の信用を得た。弥生の指示は確かだった、そう思わずにはいられない直也である。

 もし渋江に勝っていたら、次は三席、もしかしたら師範代の中山自らが立ち会っていただろう。

 それにも打ち勝ったなら、道場総出でかかってきたかも知れない。そうなったら大騒動である。

「同門の誼、何日でもお留まり下されい」

 そんな言葉はかけられなかったに違いない。

 有難く受け、二人は道場に世話になる事にした。翌日の午前、請われるままに後進の指導をする。

 自分が誰かに剣を教えるということに違和感を憶えた直也であったが、かつての師、浜田平八郎から受けた指導を思い出し、同様な指示をしていくのであった。

 そしてその日の午後は、松本見物と断って道場を出た。


 前日渡った千歳橋を渡ると、そこに高札が掛けられている。それを見た弥生の顔が歪む。直也も顔をしかめた。

 その直也に、近隣の大工らしい男が自分は字が読めないので読んでくれと言うので、内容を説明してやる事にする。

「毎夜城下を騒がす女鳥羽の狐という賊について、居所を告げたものには金一両、捕らえた者には金二両をくれるんだとさ」

「へえ、金は欲しいが知らない事は教えられないねえ。…知ってたとしても教えたかあねえけどね」

 その大工の言い方が気になったので直也は、

「それはどういう意味です?…ここじゃまずければそのへんの茶店で」

 女鳥羽川沿いには幾つかの茶店が出ていた。桜の季節は終わったようだが、所々に植えられている八重桜を見ながら茶店で休んでいる者もいる。

 直也と弥生はそんな茶店の一つに立ち寄り、一番端の縁台に腰掛けて、大福をつまみながら大工にあらためて尋ねた。

「俺は昨日松本に着いたばかりなんだけど、女鳥羽の狐って何なんです?」

 大工は笑って、直也同様に大福をつまみながら、

「女鳥羽の狐ってえのは、最近現れるようになった、侍専門の辻斬りですよ。命までは取りゃしませんが、腕を折られたり、刀を奪われたりしているそうで。その跡に必ず『女鳥羽の狐』と書いた紙が落ちているのでそう呼ばれるようになったんですな」

「ふうん」

 直也も更に大福をつまみ、茶をすする。弥生も大福をつまんでいる…が、霊狐になってから、嘗ての食欲は無くなったようだ。とはいえ、直也の倍は食べるのであるが。

「で」、

 直也が重ねて尋ねる。

「何で知っていても教えないんです?」

 そう直也が尋ねると大工は声をひそめて、

「旅の人と言うから話しますがね、…浅井道場の連中だけが狙われてんですよ。あそこの門弟は、お殿様の指南役であることを鼻に掛け、無茶ばかりしやがって。…喧嘩はする、勘定は踏み倒す、町娘には手を出す。…そりゃあもう、やりたい放題なんで」

 それを聞いた直也は複雑な心境だった。自分が今やっかいになっている道場の評判がそれほど悪かったとは…

「ありがとう」

 とりあえず大工に礼を言って、勘定を払い、歩き出す。弥生もそれに続いた。

 歩きながら、

「なあ弥生、今の話、どう思う?」

「どうもこうも、事実じゃろうな」

 弥生が即答。

「昨日の夜、お主はよう寝ておったが、夜中に少々騒がしくなったのじゃ。聞き耳を立ててみれば、門弟が三人ばかり手傷を負ったらしい」

「そうか、襲われているのは事実か」

「それだけではない。道場に入って、最初に儂が感じたのは、侮りの視線じゃった。お主の活躍でそれは払拭されたがの、門弟の質、上位の者は置くとしても、半分はたちが悪そうじゃな」

 弥生は半日ほどで門弟達の品定めもしてしまったようだ。このあたり、直也とはまだまだ経験の差と言えよう。

「そうか…」

「まあ考えても仕方がない。今は町見物を楽しむとしよう」

 弥生の言に従い、二人は午後一杯松本を見て回ったのである。


 道場に戻った後、直也はちょうどそこにいた渋江に昨夜の騒ぎは何だったのか尋ねてみた。

「葛城殿も気付かれたか」

 と、渋江は昨夜の一件を語った。

 曰く、最近道場の門弟が襲われておるので、三人一組となり城下の見回りに出ていたところ、そのうちの一組が大怪我をして担ぎ込まれたという。

 相手はやはり「女鳥羽の狐」のようだ。

「俺も見回りに加えて貰えませんか?」

 直也が提案する。渋江は喜び、

「葛城殿が加わってくれるなら心強い。…道中差ししかお持ちでなかったな、刀もお貸し致そう」

 そう言って直也に大刀を一振り貸してくれて、藤澤・遠山の二人と見回ってくれ、と言い残してその場を去った。

「直也、気をつけるのじゃぞ」

 弥生が心配そうに言う。

「もちろん、儂も影ながら付いていくつもりじゃが」

「…しかし、その『女鳥羽の狐』というのは何者だろう?」

「今のところ皆目見当が付かぬ。…しかし狐を名乗られては放っては置けぬ」

 弥生にとって狐の名が悪評高くなるのは嫌なのだ。


 その夜、直也は藤澤、遠山の二人と見回りに出かけた。

「いやあ、葛城殿が一緒とあれば心強い」

 藤澤は大声で喋っている。黙り込むと恐怖が募るのだろう。

 三人はそれぞれ提灯を提げ、女鳥羽川沿いを歩いている。既に亥の刻(午後十時頃)を廻り、あたりに人影は全くない。

「狐め、我等に恐れをなして今夜は出ないと見える」

 遠山がそううそぶいた時である。

 どこからともなく飛来した手裏剣が、藤澤の持つ提灯を切り裂いた。

「わっ!」

「で、出た」

 驚く二人。藤澤は腰を抜かした。直也は平然と構えている。内心、自分の心が澄んでいる事にこそ驚きながら。

「女鳥羽の狐、推参。浅井道場の者だな?手合わせ願おう」

 見れば、白い着物、袴を着け、小柄な体に長刀を携えた、狐の貌をした姿。これが女鳥羽の狐であった。

「よし、来い」

 直也が進み出た。しかし女鳥羽の狐は、

「お前は道場の者では無かろう。我が用があるのはそちらの二人だ」

 そう言って抜きはなった刀で藤澤と遠山を指し示す。

「何故俺が道場の者ではないと?」

「ふふふ、狐の力…とだけ言っておこう」

 そんな会話をしていると、ようやく我に返った藤澤と、虚勢を張る遠山が刀を抜いた。

「葛城殿、こうまで言われては我等が相手せねばなり申さぬ」

 そう言うと、二人がかりで女鳥羽の狐に斬り掛かって行った。女鳥羽の狐は身軽にそれをかわすと、

「ふふん、二人がかりとは浅井道場の者らしいな。よかろう、二人同時に相手してやろう」

「何を小癪な!」

 左右から斬り掛かる藤澤と遠山。だが女鳥羽の狐はそれを悉くかわしている。

 そればかりか反撃してきた。直也は感心する。女鳥羽の狐は、二人と等距離にいる事はない。

 必ずどちらかをより近くに置き、そちらと剣を交えている。これは多人数を相手にする時の基礎である。

 直也は師である浜田平八郎の言葉を思い出していた。

「自分からは近く、相手からは遠く。その位置を瞬時に判断し、そこに身を置けば、己は斬られずして相手の生死を手中に出来る也」

 今、女鳥羽の狐が行っているのはまさにその見本であった。

「ぎゃっ!」

 藤澤が腕を切られた。それに驚き、遠山の足が止まる。その隙を狙い過たず、女鳥羽の狐の剣が遠山の頬を切り裂いていた。

「ひいいっ!」

 もう見ていられず、直也が進み出る。

「道場の者ではないとはいえ、浅井道場に世話になっている身だ、今度は俺が相手する」

「いらぬ正義感は身を損なうぞ」

 そう言ってのける女鳥羽の狐に向かい直也は無言で刀を構える。

「む…」

 女鳥羽の狐も直也が尋常の使い手ではないと悟ったか、声を収めて対峙する。

 直也は下段、正眼に構えている。女鳥羽の狐は上段に構え直し、飛んだ。

「とうっ!」

 大上段からの唐竹割り。並の剣客なら真っ二つにされたかも知れないが、直也にはそれがまるで牛の歩みの如くゆっくりと見えた。

 それは竜神たる翠の一撃を受けたからに他ならない。あの僅かな手合わせは、何十年もの修業に匹敵する効果があったようだ。

 直也は余裕を持ってその一撃を受けると、返す刀を一閃。

 金属音が響き、火花が散り、地面に何かが落ちた。

 見れば女鳥羽の狐の持つ刀はその中程から折れてしまっていた。これぞ翠が直也に授けた剣技、「太刀薙たちなぎ」である。

 どんな刀でも、焼きが入っている以上折れる宿命を持っている。例え心鉄に軟らかい鉄を用いようと、だ。

 刀が最も弱いのは、刃と直角方向からの一撃。

 それも「物打ち」と呼ばれる、一番斬りつけるに適した部分、そこから一寸ほど手元に寄った箇所。現代的に言うなら刀の「重心」。

 そこを正確に、しかも瞬間的に強い一撃を与える事で大抵の刀は折れてしまうのだ。

 まして新刀(江戸時代の刀)は切れ味重視で、焼きが硬めに出来ている。堅牢性を重視した古刀に及ぶべくもない。

 これを実践するにはそれ相当の技量がいるが、翠は直也の腕を見抜くと共に、直也の気性を察して殺人技ではないこの技を直也に伝授したのであった。

「くっ!…」

 刀を折られ、女鳥羽の狐が下がる。

「今夜はここまでだ!」

 そう言うと身を翻し、夜の闇に消えていった。直也も深追いはせず、手傷を負った藤澤と遠山を顧みる。

 弥生が「女鳥羽の狐」を追っていったのを知っているから。

「かたじけない、葛城殿」

 二人の傷口を見たところ、深手ではなかった。が、見回りはこれで終わりとして、三人は浅井道場へと戻った。

 道場では直也が「女鳥羽の狐」と互角以上に渡り合ったというので、夜中だというにもかかわらず、泊まりこみの者は皆起きてきて、時ならぬ剣術談義に花を咲かせた。

「女鳥羽の狐と言えど、我らの敵ではない」

「不意を突かれて手傷を負ったが、大したことはない」

 実は直也が手当てする時に天狗の秘薬をほんの僅か塗ってやったため、かすり傷程度になっているのだが、そんな事は知らない藤澤と遠山は、

「次に会った時は今度こそ討ち果たしてくれよう」

 大言壮語を吐いている。

 酒まで持ち出して騒ぎ出すその有様に、直也は辟易しつつ、適当に言葉を合わせるのであった。

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