巻の四十四 小鍛治(後)
巻の四十四 小鍛治(後)
ようやく待ちに待った鉄が届いた。仕事場の片隅に積み上げる。いよいよ奉納する作刀開始、の筈であるが、宗安は何やら考え込んでいる。
「どうしたんです?」
直也が尋ねると、
「…どんな刀を、どうやって作るか…悩んでいるのです」
「奉納する神刀、でしょう?」
「それはそうなのですが…」
そこへ弥生が、
「直也、その神刀の長さ、反り、厚み、切っ先、刃文、地等をどうするか考えておるのじゃよ。…のう、宗安殿?」
「弥生さん…はい、全くその通りです」
「儂の意見を述べさせて貰って良いか?」
宗安は真剣な顔で頷いた。
「是非お願い致します。…弥生さんの刀に関する造詣は深遠であると見ました」
「はは、それは買いかぶり過ぎじゃ。…とにかく私見を述べさせて貰うとしよう」
そう言って弥生は語り出した。
「人が振るう刀ではないから、打ち刀ではなく太刀、その姿は古刀を旨とすべきじゃ。刃文や地鉄に華美は禁物」
宗安は腑に落ちたという顔で、
「おっしゃる通りです。…ただ…」
と言い淀んだ。
「ただ…何じゃな?」
弥生の問いに宗安は、
「…古刀の地鉄が…再現出来ないのです…」
そう言って肩を落とした。
宗安や弥生が古刀と呼んでいるのは平安から鎌倉にかけて作られた刀を差している。
現代では江戸時代以降を新刀、それ以前を古刀としているが、中でも平安から鎌倉時代の刀が最高峰と言われ、現代の技術でも再現出来てはいない。それは古刀の製法が戦国時代に絶えてしまった事による。
それはひとえに戦国という時代が刀を初めとする武器の大量生産を強いたためだ。
江戸時代の刀鍛冶は皆、相州伝や備前伝を目指して努力したが一人として古刀を再現し得た者はいない。
弥生はある程度、何が違うのかを知ってはいたが、宗安の為を思うと直接それを教えるのは躊躇われた。
だから、
「古刀を再現したければ、古の技法に立ち返らなければならないじゃろうな」
と言うに止めた。宗安ならそこから何か掴めるだろう。
「古の技法…ですか」
「そうじゃ。人は楽をしたがる。それがために工夫を重ねてきた。その工夫があだになる場合もあるのではないかということじゃ」
「……」
宗安は考え込んでしまった。弥生はそっとその場を離れ、お市と直也がいる土間へ行った。
二人は松炭を切っている所であった。
松炭は楢や櫟の炭に比べ爆ぜにくいのと、軽くて火付きがよいので用いられている。
それを細かく割って切り揃える。こうしておくことで扱いやすく、火力も上げられるわけである。
「お市さん、儂が替わろう。そなたは休むがよい」
「え、でも…」
「お腹のやや子に障るといけないでのう」
お市の顔が驚きに赤く染まる。
「や、弥生さん…わかります?…まだ宗安にも言っていないのに…」
弥生は笑って、
「わかるとも。…そしてお市さんが、宗安殿に奉納刀に専心して貰いたいがため黙っている事もな」
お市は俯いてしまった。
「…安心せい、宗安殿には言わぬ。…じゃが、無理はいかんぞ。力仕事などは儂等が替わる。…のう、直也?」
お市と同じく呆気にとられていた直也はその声で我に返って、
「あ、ああ。…お市さん、俺たちに任せておいて下さい」
そう言って胸を叩いた。
「…ありがとうございます…」
お市は深々と頭を下げた。
「弥生さん」
昼食の後、宗安が相談に来た。
「考えてみたのですが、ご意見をお伺いしたい」
「儂で良ければ」
宗安は腰を下ろすと語り始めた。
「まず、材料が違うでしょうね。今は大きなたたらで鉄を作っていますが、その昔はもっと小規模だったに違いないのです」
「ふむ」
「そして炭。松炭だけでは無かったでしょうね。他の木で…そう、もしかすると檜や杉の炭も使ったかも知れない」
弥生は内心ほくそ笑んだ。宗安はやはり非凡な刀鍛冶だ。僅かな導きで古刀の製法に迫ることが出来る。
「そして…これが一番の難物ですが…多分…火の強さが」
弥生は心の中で合格点を付けていた。
「つきましてはお願いがあります。…直也さんに相槌を打っていただきたい」
相槌とは、鋼の鍛錬の際に刀匠は鋼を左手で鋏箸で持ち、右手で槌を持って叩くのであるが、
片手なので当然小さな槌しか振れない。それで向こう槌とも呼ばれる相槌を打つ者が必要になるわけだ。
「俺で良ければ」
直也は快諾した。
そこで早速作業が開始される。
まずは材料を細かく砕く事から始める。鋼の塊を赤くなるまで熱し、それを金床の上で叩いて一分(約3ミリ)くらいの厚さに伸ばす。
それを水に入れて急冷し、細かく割る。その割れ口の色で鋼の善し悪しを見分けるのである。
購入した鋼の半分は「四方白」と呼ばれる最高級の鋼であるが、その中でも質の差がある。それを見分けるのが刀匠の腕だ。
この日は鋼の選別で暮れた。
「質の悪い鋼はどうするんです?」
夕食後、直也が尋ねる。
買い入れた鋼の内、宗安が選び出したのはその五分の一足らずである。残りは上、中、下等と書いた箱に入れてある。
「注文に応じて鎌や鍬や包丁にするんですよ」
注文主の懐具合に応じた品質の刃物を作れるというわけだ。
もちろん、下等とは言え、元は最高級の鋼なのである。十分すぎる品質の物が出来るだろう。
ある意味合理的なやり方である。それは儲ける為ではなく、使う側に立っての配慮でもあることを弥生は知っていた。
「今日は疲れた」
流石に直也も、向こう槌を振るったので疲れたようだ。
「ふふ、儂が按摩してやろう」
弥生は直也を横たわらせ、腰、背中、肩、腕を揉み解していく。
「直也、逞しくなったのう…以前鍬を振るった時ほどには疲れておらぬようではないか」
「…そうだな、あの重い槌を思ったところへ振り下ろせるのは何と言っても剣術修行の成果だと思う…ああ、気持ちいいな」
「そうか?」
「うん。弥生も按摩が上手くなったんじゃないか?」
「お主の世話をし続けてるからのう」
そんなこんなで夜は更けていった。
翌日以降は鋼を鍛える作業。
選りすぐった鋼の砕片を積み上げて熱し、槌で叩いて打ち伸ばし、また折り返しては熱し、叩いて打ち伸ばす。
これを繰り返すことで鋼の組織が均一にされると共に、層状に折り重ねられて強靱になっていく。
しかし適当なところで止めないと、現代で言う「脱炭」、炭素が抜けて鋼が軟らかくなってしまう。
宗安は普段より早い段階でこれを止めた。
弥生は頷きながらそれを見ている。
「それでは直也さん、こんどはこれを処理しますので」
そう言って宗安が持ってきたのは銑。これは鋼ではない。銑鉄と呼ばれる鋳造用の鉄で、硬いが脆い。
「何でこれを?」
「…おそらく昔は今ほど鋼の生産量が多くなかった筈です。ですからこういった材料も使っていた筈だと思い、とにかく使ってみようと思うんです」
弥生は、僅かなほのめかしで正解を見つけた宗安を心中で褒めた。
鋼と同じ行程で、鋼のそれより回数を増やすことで望みの硬さに仕上げていく。
一般に、叩いて鍛えることで硬くなると思われているようだがそれは逆で、鍛えることで軟らかくしているのだ。
これは先に述べた「脱炭」で、炭素量2パーセント以上の銑鉄を0.7パーセント前後の鋼にするわけである。
もちろん宗安も直也も、弥生さえそんな冶金学を知っているわけではない。すべて先人が残した経験による物だ。
とにかく相当の手間を掛けて、材料の鋼は準備されていった。
ここまで三日かかった。
宗安は一人神前に手を合わせ、良き刀を打たせたまえ、と祈るのであった。
いよいよ作刀が開始された。
火造り。
硬軟の鋼を組み合わせて刀を形作る。直也が手伝えるのは荒造りまで、仕上げは宗安一人で行った。
形が出来上がった刀に土が置かれ、いよいよ焼き入れである。
鋼の色だけで温度を判断するため、夜か、室内を暗くして行う。宗安は仕事場の雨戸を全部閉めて行った。
雪解け水を溜めた水桶に赤らめた刀を浸け、急冷。湯気がもうもうと上がる。
この時焼き割れが起こるようでは失敗だ。だが宗安の腕は確かで、無事焼き入れを済ませることが出来た。
「……」
深く息をする宗安。ここまで大過なく来ることが出来、ほっとしている。
ここで弥生が口を開いた。
「宗安殿、古刀の製法とは直接には関係無いのじゃが、焼き入れした鋼は、塩をまぶした氷に浸けるとより強靱になり、狂いが生じにくいのをご存じか?」
驚く宗安。
「そんな秘伝は聞いたこともありません。…早速やってみましょう」
弥生の知識に脱帽していた宗安は一も二もなくその言葉に従った。
裏山の北斜面にはまだ豊富な残雪がある。それを採ってきて塩をまぶす。そこに刀を一刻ほど浸けておく。
これも現代ではサブゼロ(零度以下に下げるの意)処理として知られているが、
この時代、寒気に晒した包丁などの切れ味が増すと言うことを経験で知っていた弥生は流石と言うべきである。
その後に焼き戻しを行い、熱処理は終了。
鍛冶押しと呼ばれる、刀匠自らの荒研ぎを行うと刀の出来映えがわかるのである。
半日掛けて宗安は丁寧に研ぎ上げた。
お市は祈るような気持ちでそれを見ていた。そして研ぎ上がる。
その刀身を見た宗安は、
「出来た…」
そう言って刀を三方に乗せ、直也と弥生に向かって手を突いて辞儀をした。
「直也殿、弥生殿、おかげを持ちまして、納得のいく太刀を打つことが出来ました。お礼の言葉もございません」
弥生は出来上がった太刀を見ると、かなりの出来であることを見て取った。
もちろん古の名刀には劣るかも知れないが、今の世では紛れもない名刀になり得る、そんな出来であった。
「ようなすったのう、宗安殿。更に精進されれば古刀を越えることも出来ようと言うものじゃ」
「それは褒めすぎです。しかしこれからも精進していく所存です」
奉納はまだ少し先、専門の研ぎ師に依頼すると宗安は弥生の刀を打つ準備に入った。
大きさ、厚みなど、弥生と細かな打ち合わせ。翌日から制作に入ることにする。
短刀は小さいので宗安一人で制作した。その手順は奉納刀と全く同じ。
完成した刀を手にした宗安は、新しくも古い技法を物にした実感を噛み締めていた。
「おお、これは見事な…」
「気に入っていただけましたか」
「もちろんじゃ、かたじけない、宗安殿」
荒研ぎが終わった刀を見て弥生が正直な感想を告げる。
「いいえ、私もいろいろと勉強になりましたから」
最後にお市が鞘と柄をすげて完成。弥生のたっての願いで鞘も柄も山桜の木で作られた。
「良かったな、弥生」
「うむ、これで満足じゃ」
「それじゃあ明日立つか?」
「いや、明日の奉納祭を見てからにしたい」
城の辰巳(南東)に鎮座する八幡社への神刀奉納。それは五年に一度の例祭で、近在の住民はもちろん、隣接する藩からも名工の腕を見に来るという。
刀鍛冶なら誰でも奉納することが出来、一の神刀に選ばれたならそれは大変な名誉であるとのこと。
宗安もお市も、そして直也と弥生も奉納祭を楽しみにしていた。
直也は忘れているようだが、弥生は先日耳にした審査の不正を見過ごせないとも思っていたのである。
当日。
刀鍛冶が納めた刀は八幡社に収められ、審査役である宮司(神主)と寺社奉行が評価して順列を決める。
遠目ながらも刀を目利きする様は一般庶民も見ることが出来た。
直也と弥生は外からだが、宗安は鍛冶師として本殿に上がることを許されていた。
今回納められた刀は七振り。太刀三振り、打刀三振り、剣一振りであった。
それらを審査役は丹念に見ていく。そばに控えた鍛冶師たちは固唾を呑んで見つめていた。
弥生はその眼を持って、遠くからでもはっきりと刀の善し悪しを判別していた。
間違いなく宗安の作が一番であった。
「それでは今年の一の刀を申し渡す」
寺社奉行の声が響いた。水を打ったように静まりかえる境内。
直也と弥生は目を刀から寺社奉行に移す。
「一の刀は…」
その顔には見覚えがあった。先日、境内裏で賄賂を受け取っていた武士。
「愛宕町住人、鍛冶行永」
会場からどよめきが上がった。
行永の納めたのは打刀、刃文は丁字、大鋒、反りは浅い。
一つ一つは悪くないが、全体の出来は下品で、鋼の色も冴えが無かった。間違いなく賄賂によるものだ。
「やはりあいつ!…許せないよな、弥生?…あれ?弥生?」
直也の隣にいたはずの弥生がいつの間にかいなくなっていた。
神殿上では行永に褒賞が行われんとしていた。行永は中年の男で色が白く小太り。とても鍛冶屋には見えない。
「愛宕町鍛冶行永、汝の作を上作とし、ここに…」
「異議あり」
それを遮った者があった。
見ると衣冠に身を包んだ偉丈夫である。髪は白く長く蓬髪にしており、白面にして唇赤く、神々しい雰囲気を纏っている。
「な…何者!?曲者め、ここを何処と思っておる!」
「我は境内に鎮座する稲荷神の使い。その判定に異議あるによってまかりこした」
寺社奉行は脇差しを抜き、
「何を世迷い言を!」
斬りかかるが、
「下がれ、下郎」
お使いの手から放たれた青緑色の狐火を浴びて昏倒した。
「あの術は…」
この時点でお使いの正体に気が付いた直也であるが、口にはしない。直也自身判定には憤りを憶えていたから。
ただ、弥生が自分からこういうことをすると言うことに軽い驚きを憶えていただけである。
稲荷神のお使いは、そこに集められた奉納刀を掴むと、神殿の柱に並べて突き刺していく。
七振りの刀が刃を上にして並べて刺されている様はちょっとした見物である。
見物人達は声も無く、何が始まるのかと手に汗を握っていた。
「さても、刀という物は武器にして飾り物に非ず。質実剛健、華美を避け、折れず曲がらず、刃こぼれせぬ事」
そう言いながら、腰に提げた黄金造りの太刀を抜くと、じっと天井を睨む。
「はっ!」
一丈(約3m)も跳び上がると、天井付近に渡してあった梁を一刀のもとに切って落とす。
その業の冴えを見た観衆は、間違いなく神のお使いだと信じた。人間業ではない。
お使いはその梁を手にすると、並んだ七振りの刀めがけて振り下ろした。
金属音が響いて、破片が舞う。
「見よ」
七振りの刀のうち、六振りは梁の一撃に耐えられずに折れていた。
しかし梁もまた途中から真二つ。
残ったのは一振り。それは紛れもなく宗安の打った太刀であった。
「八幡神も照覧あれ。ここに本年一の刀は選ばれ申した」
そう言うと、稲荷神のお使いは天空高く跳躍し、そこにいる者がひれ伏している間に姿を消してしまった。
* * *
「おめでとう、宗安さん」
「おめでとう、宗安殿」
「ありがとうございます」
奉納刀に選ばれたことで、ささやかな祝いが催された。
近所のお百姓達もやってきて、大根やら蕪やら白菜やら葱やらを持ち寄ったので鍋にした。
味付けは弥生。
お市のお腹には赤ん坊がいることを宗安に告げたため、二重の喜びとなった。
奉納刀に選ばれたとはいえ、宗安は何も変わらない。
今まで通り、お百姓の鋤鍬、鎌、包丁、鍋釜を作っていく。
それでよい、と弥生は思っていた。
褒美の樽酒も大勢で呑んだので夜更けにはあらかた飲み尽くしてしまった。
「ふう…」
酔い覚ましに風に当たる直也。そこへ弥生もやってきた。
「風が心地よいのう」
黒髪を風になびかせる弥生を見て直也は、
「弥生、今回は大活躍だったな」
「ん?…うむ」
「あのお使い、弥生だろう?…俺、弥生が他の姿に化けたのを久しぶりに見たよ」
そう、弥生は髪型や服装を変えはしても、姿そのものを直也の前で変えたのは高崎宿以来のことであった。
「うむ…それについてはお主に謝らねばならぬ」
「何を?」
「お主の前で化けるのは止めたつもりだったのじゃが…今回は許してくれ」
直也はわからないといった顔をする。
「実を言うと、あの宗安は、前に話した小鍛治宗近の末裔なのじゃ」
「小狐丸を打った鍛冶の…」
「そうじゃ。会うた瞬間にわかった。本当のところを言うとじゃな、伏見の稲荷神の使いとして向こう槌を打ったのは…儂じゃ」
「そうだったのか…」
「うむ。天狐様の言いつけでな、儂がお使いとなって夜な夜な槌を振るったのじゃ」
「だから入れ込んでいたのか」
弥生は笑って、
「うむ、かの宗近の子孫がどのような刀を打つのか知りたかったし、何より幸せに暮らして欲しかったからのう」
直也も笑う。
「そうだよな…で、何で俺に謝るんだ?」
「憶えておらぬのか?」
「だから何を?」
「お主が小さい頃、遊んでやろうと思って儂が童子に化けたら、火のついたように泣き出しおった」
「そうだったか?」
弥生は溜息をついて、
「そうじゃ。それ以来儂は出来る限りお主の前で化けることは止めようと思ったのじゃ」
「なんだ」
「なんだ、じゃと?」
直也は慌てて、
「いや、きっと俺が泣いたのは怖かったからじゃなくて、その…」
「何じゃ?はっきりせい」
「…見知った弥生がいなくなったのが悲しかったんだと…思う」
「……」
弥生は直也に背を向けて、
「…そうか」
そんな弥生に向かって直也は、
「今なら俺はどんな姿をしていたって弥生は弥生だ、ってわかってる。だからこれからは遠慮無く化けてくれていいんだぞ」
背を向けたままの弥生は再び一言、
「莫迦目」
しかしその顔は満足そうに微笑んでいた。直也には見えなかったが。
見上げた夜空には下弦の月が懸かり、春めいた夜風が二人の頬を撫でていった。
郡上八幡編。刀鍛冶篇です。
三条小鍛治宗近と小狐丸は謡曲にあります。日本刀伝説の中でも有名な話です。
狐と刀として、また日本刀マニアとして、一度は描いてみたいテーマでした。
ですので完全に自己満足な構成になったことをここに述べると共に、興味ない方にはお詫び申し上げます。どうしても描きたかったんですよ。
日本刀の製法は岩崎航介師著「刃物の見方」に因り、地鉄を銑から作る下りは、隅谷正峯師の言を元にしました。
ところで弥生、だんだん善狐としての資質に目覚めつつあります。あとはいつ、妖狐から霊狐になった事に気が付くか、です。そのため今回は直也のかげが薄いです…。
それでは、次回も読んでいただけたら幸いです。
20150131 修正
弥生が化けた神使、「衣冠束帯」に身を包んで、とありますが、ここは「衣冠」とします。




