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第8話:デスゲームみたいな晩ごはん

コラボの打ち合わせが終わり時間は10時を超えていた、

スマホの通知が響きLINEの家族のグループにメッセージが届いていた、


【なかなか家族全員で会えないからせめてここでは話そう!家族の連絡用グーループLINE】

(相変わらず長いな、)

このグループ名は姉が考えたのだが、姉が名前を決めるとき毎回このように無駄に長いものになってしまうが、キララさんの癖と似ているので割とこのグループ名も好きなのだが問題は姉が作ったグループ(複数)のどれがどれかわからなくなるのでそろそろ俺にも名前を考えさせてほしいものだ…


凛(母):『ご飯できたから、リビングに来て〜』


涼太(父):『了解』


美鈴(姉):『わかった〜、すぐ行く〜』


蓮斗(兄):『わかった!、よし優真どっちが先につくか競争だ!』


優真(俺):『わかった、ってレン兄急いだら危ないって!』


美鈴(姉):『コラ!蓮斗、そんなこと一人でしなさい!』


麻衣(妹):『ん…』


レン兄から勝負を持ちかけられたが、いつもの如くゆっくりとリビングに向かった、家は広い方だが自室からリビングなんてゆっくり歩いても30秒もかからないというのにいつもレン兄はいつも勝負を持ちかけてくる。


ほらそうこう言っているうちにリビングについた、


いつものことながら俺が一番乗りだった、なぜかとまあ理由は後からわかるだろう。


凛(母):『優真! 今日のは結構自信作よ!』


ドンと食卓に置かれているものを指さしてなんだと思う? と母は目をキラキラ輝かせながら聴いてきた、皿の中にはパスタが入っていたが何を入れたかわからないほどぐちゃっとどす黒く周囲にまで黒い霧が見えるようだった。


優真(俺):「うーんと、ぱッ、パスタかな?…」


凛(母):「正解!、だけど〜なんのパスタかわかる?」


嘘だろ、今日は力作ぽかったのでいつもならパスタやシチューなどと当てれば終わっていたのだがまさかフレーバーを聞いてくるとは…


とりあえず情報を整理しようとりあえずパスタが真っ黒なことがわかる、ここで安易にイカ墨ぱすたなどというやつは真っ先に死ぬことになるだろう、だが俺はそんなヘマをしない!


俺は見つけた! 漆黒のパスタの中に黒焦げになったイカとエビらしきものを発見した、あとここまで焦げるにはごげやすいソースなはずだズバリトマト系!、これはIQ112(平均値)の俺の頭脳が導き出した答えは…


優真(俺):「ペスカトーレかな?」


ふるふると母が身震いをした

(やべ、ミスったか?)


凛(せっ、正解!!やっとお母さんも料理が上手になったのね!)


俺はほっと安心をした別に外したところでキレ散らかすとかはないのだが、その後からしゅんと悲しそうに卑屈になってしまうのだ、その姿を見ていると周りのものまで悲しくなってしまい通夜状態になってしまうので絶対にクイズを外せないのだ。


涼太(父):「はは! またクイズをしていたのか! きょっ、今日のも美味しそうだ! はは!」


美鈴(姉):「うん! 今日のも一段と上手だねママ! まさかペスカトーレが出てくるなんて!」


麻衣(妹):「うん、美味しそう…」


なぜ俺以外が後にやってくるかって? それはクイズを俺に押し付けて何の料理か分かり地雷を踏まないようにするためだ! 


俺以外がクイズに答えてしまうと


涼太(父):「お! うまそうなグラタンだな!」


凛(母):「ペスカトーレを作ったつもりなんだけど、ごめんね、こんな無能な妻でごめんね、自分でも情けなくなっちゃうわ、、うぅうう…」


こうして通夜状態になってしまうので、別に頼まれたわけではないが暗黙の了解で俺がクイズ担当になっている、

ちなみにいつも母が作るというわけではなく家族内で当番が決まっている、俺や父は母に忙しいだろうから作らなくてもいいと言って当番から外そうとしても「家のことぐらい母である私がしなきゃ!、それとも私が作るの嫌?」とうるうるした目で見つめてくるのだ、なので母は現在も現役というわけだ。


涼太(父):「じゃっじゃあそろそろいただくとしようか!」


凛(母):「ちょっと待って、蓮斗が来てないわ」


優真(俺):「いつものことだよ、それにほら来たよ」


蓮斗(兄):「はぁ、はぁ優真は早いな、今の所全敗だ〜くそぉ〜!」


勝負を持ちかけて持ちかけておいてなぜビリかって? それはレン兄がドジだからさ、ドジが急いだらどうなると思うまずその場で転んでその後遅れた分を取り戻そうと焦るとタンスの角に足の小指をぶつけて悶絶をする、この繰り返しそして遅れるというわけだ。


レン兄は周りから見ると活発系のイケメンなのだが家ではよくドジをするドジスケでしかないのだ、いつも夕飯に遅れるので夕飯時にデスゲームといい勝負をしているクイズが行われていることは知らない。


涼太(父)(じゃあ全員集まったことだし頂くとするか)


「「「「「「いただきまーす」」」」」」


俺は笑顔のままパスタにかぶりついた、バリバリ、ゴシァ、バキャ、バキッ、全員笑顔のままパスタを頬張る。

パスタからは出てはいけない音が出ているが誰もそれを口には出さない。


涼太(父):「うん! うっうまいな!とっ特に歯応えが!」


美鈴(姉):「おっ美味しい!こっこれはあのベビースターといい勝負ができるわ! 」


(おいおい! 父さんもだがスズ姉これパスタだって! 歯ごたえとかベビースターと勝負させるなよ! 遠回しにディスっているのか?)


二人ともそんなことは思っているわけもなく、このパスタのいいところを探そうと全力で考え出した結果二人とも歯応えに行き着いただけだ。


優真(俺):「母さんこのパスタトマトの風味と魚介風味がいい感じにマッチしてとても美味しいよ!」


二人がいつも的外れな感想を述べるのでいつも俺がフォローをする。


凛(母):「そうそれは良かったわ! 少々焦がしちゃったけどね」


優真、涼太、美鈴;「ははは…」


麻衣(妹):「うっ、美味しいよ…う」


やべ麻衣今日のは耐えれなかったか、


優真(俺):「こーら、麻衣また夕食前にお菓子食っただろ? もうお腹いっぱいになってるじゃん、仕方ないから俺が食ってやるよ」


麻衣(妹):「ありがと…」(小声)


こうしてたまに俺は麻衣の身代わりになる、なぜか俺には母さんの料理の耐性が少しあるみたいで二人を除いて俺が一番母の料理を食える自信がある。


言わずもがな耐性があるのはこの料理の創造主の母もう一人はというと


蓮斗(兄):「うん! ばきゃ、ボリボリ、ゴクンふぅ〜うめぇ〜母さんおかわりある?」


そうレン兄だ…レン兄も料理下手人いうわけではなくむしろうまい部類に入ると思うのだが彼は極度の味音痴なのだ。


凛(母):「うん!いっぱいあるわよ! もう優真と麻衣も成長期なんだから蓮斗を見習っていっぱい食べなきゃ」


優真(俺):「はは! そうだね、だけど俺は味わって食べるからおかわりは大丈夫かな」


なんやかんやあったが今日の晩御飯も無事に終わることができた。


その後全員が自室に戻った後、もう一度リビングに来た俺は台所に立って食材を漁っていた、昼の残りのご飯と〜うん、この材料ならリゾットだな、よしまずお米を水で濡らしてっとそれからチーズと牛乳人具を加えながら加熱しながらゆっくり混ぜると、よし完成!


俺はわざわざ夜食を作っているわけではない、完成したリゾットを持って麻衣の部屋の前までやってきた、

コンコン2回扉をノックした、


優真:「お腹空いてるだろ? じゃあここに置いておくな」


そう言い残し俺は麻衣の部屋の前から離れた、麻衣は世間で言うところの思春期真っ定中なので部屋に入って気分を害そうなど俺は思わない。


麻衣:「あ、まっt…」


優真が離れた後慌てて麻衣は扉を開けたが優真はもうそこにはいなかった。


麻衣:「今日もお礼言えなかった…」


麻衣:「あ…もうこんな時間…」


麻衣は優真が置いていったリゾットを持って部屋に戻って行った。


一方その頃


優真:「ふーあぶねー、ミタマちゃんの配信に遅れるとこだった!」






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