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10/12

第10話:重大告知

[学校・昼休み]


クラスのざわめきの中、俺の隣で弁当を広げる唯一の友人・蓮が口を開いた。


蓮:「なあ優真、昨日の配信見たか? イザナって新人Vtuber、マジでバズってんぞ」


箸を止めて思わず固まる俺。

(あ、俺のことやん…! てかよりによって唯一の友達に言われるとか…!)


優真:「あ、あぁ……まあ、すごいよな……」


変に声が裏返って、慌てて水筒を口に運ぶ。

そんな俺を見て、蓮はニヤッと笑った。


蓮:「なんでお前が照れてんだよ。推しにでも似てんのか?」


優真:「いやいや! そんなんじゃねぇし!」


ごまかすように弁当を口いっぱいに詰め込んだ。

(あっぶね…危うく気づかれるところだった。まだ蓮には言えねえしな…)


昼休みのざわめきに助けられるように、その話題は自然と流れていった。


――――――――――――


[帰宅後・配信開始]


自室の椅子に座り、配信画面を立ち上げる。

「イザナ」としての2回目の配信が始まった。


イザナ:「こんイザナ! 今日は2回目の配信です。まだゲームとかはやったことないんだけど……今日は雑談でいこうかなって」


:待ってた!

:2回目で雑談助かる

:いや新人なのにもう雑談配信てw

:声落ち着くからアリだな


イザナ:「まあ、緊張はするけど……話してみようかなって」


画面のコメントを追いながら、自然と朝の出来事を話し始めていた。


イザナ:「あのさ、実は家にちょっと人間不信気味な妹がいてさ。普段はそっけないんだけど……今朝、急に『ありがとう』って言ってくれたんだよ」


コメント欄がざわつく。


:え、尊い

:妹エピきた!

:人間不信でも感謝はできるんやな

:不意打ちのありがとうは効くよな


イザナ:「いや、そういう萌え要素とかじゃなくて……単純にびっくりしたんだよ。いつも無愛想だからさ。まあ……ちょっと嬉しかったかな」


思わず笑ってしまう俺に、コメントは「にやけてるなw」「デレか?」と茶化すように流れた。


――――――――――――


[配信終了間際]


イザナ:「あ、そうだ。最後に告知あるんだった」


俺はスマホを手に取り、事前に作っておいたグループチャットを確認する。

そこには「ミタマ」「ヴェラッド」「キララ」の名前が並んでいた。


イザナ:「……えーと、明日の夜9時、俺イザナが――ミタマさん、ヴェラッドさん、キララさんとコラボ配信します!」


コメント欄が一気に盛り上がった。


:うぉおおおお

:きたきたきた!!

:ってか早すぎんか!?

:まだ2回目やぞ!?!?

:新人でこれはバケモンすぎる

:勝手に言ってないよな?(ハラハラ)


イザナ:「いやいや、ちゃんと許可もらって……勢いじゃないから!」


声が上ずる俺を、コメントの嵐が容赦なく追い詰める。

けれど不思議と嫌な気持ちはなかった。


:これは見るしかない

:絶対神回だろ

:明日の21時予定空けた


イザナ:「……それじゃあコラボの詳細は後で投稿しとくわ、今日はこの辺で。おつイザナ!」


配信を切った瞬間、通知音が鳴り止まない。

「#イザナ」「#大物コラボ」がSNSのトレンドに浮かび上がっていた。


(……マジか。俺、明日ほんとにやるんだな)


期待と緊張が入り混じる心臓の鼓動を感じながら、俺は椅子に深くもたれかかった。

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