8.
8.
やっと親父たちが帰ってきた。
「海外旅行を満喫したようだな。俺はキャンパスライフと新婚生活を満喫したいから、親父、仕事がんばれよ」
やっとこさ親父に仕事を渡すことができる。
「ちょーっと待ったー!新婚?お前……都ちゃんと結婚したの?」
「そうだけど?」
許嫁だったんだから不思議はない。
「俺の許可は?」
「はぁ?なんで親父の許可がいるんだよ?」
「可愛いLOVE都ちゃんだぞ?許可いるだろう?」
「だいたい、連絡とれなかったじゃねーか!」
「ぷにぷに♪可愛いー!」
「女の子よー。だから、ミヤコには妹ね」
「親父……俺が苦労している間に子供作ってんじゃねーよ!」
「いやぁ。海外で産んだから二重国籍だぞ?」
「そこじゃねーよ。さーて、俺も忙しい生活とはおさらばだ。親父に仕事の引き継ぎ終わったら、都とイチャイチャ子供でも作ろうかなぁ?でも新婚生活もまだ満喫したいんだよなー。新婚旅行にも行けてないし」
「何だと!都ちゃんとの結婚を許可するとしても、新婚旅行にも行ってないのか、この甲斐性なし!」
流石に俺も抑えがきかない。
「誰のせいだと思ってんだ?この能天気クソ親父!頭の中お花畑か?誰が苦労して財閥系列の会社全部立て直したと思ってんだ?それを『甲斐性なし』とか言って。俺は大学生もろくに満喫してねーよ」
「いや、悪かった。妹の名前は杏だ」
「ああそうかい。さっさと仕事の引継ぎをする。まぁ1週間でいいよな。あと、俺はここには住んでないからな。結婚したから、ほら見えるだろ?あのタワマンの10階に住んでる。火事の時もギリギリかな?地震が来てもまぁ大丈夫だ。最上階は揺れがすごそうだからな」
「ミヤコはモデル引退したんだって?」
「飽きた。あー、杏ちゃん可愛いー」
破顔してるし。飽きたってすっぱり辞めていいのか……。モデル・ミヤコに憧れてた女子もいただろうに。
「だってさー、エージェントのおばさんがアレ食うなとか食べすぎとか煩いんだもん。だらだらしたいんだよー」
モデルのサダメだ。そもそもモデルって着ているものが主役だからな。なんでも着れる体形じゃないといけないからな。
「だからさぁ、胸が縮んだ気がするんだよね」
気のせいだ。お前の胸は前からそんなもんだ。
「あぁ、都ちゃんみたいなおっぱいがほしいー」
お前にやるかよ。ミヤコのもんは俺のもんだ。
「都ちゃんに会いたいのに、なんでキョウがいんの?」
「親父に話があったんだよ。都にお前が会いたがってたと伝えておく。あ、親父もか。あと、妹できてるって報告もしなきゃなぁ」
「今、電話で呼び出せ!」
乱暴な。こっちにも都合ってもんがあるんだよ!
「遠いから無理です。なんなら、杏を連れてうちまで来てください。今日を除く」