1/1
1源氏と鼠
平安のとき、光り輝いていた光源氏。彼は時々恋がうまくいかないとき、彼は六条院の池を眺める。
そして一匹の鼠と出会った。
僕は鼠だ、池に入った鼠だ。ひどく体が臭い。水を飲みたくて川辺にいたのに、
草むらにいた蛇に食われかけた。僕は必死で逃げた。逃げて、逃げて、気づいたら、止まれぬ速さで坂を転がり落ちていた。そしてこの池に落ちてしまったのだ。
そして僕は臭くなった。
僕の名前は、、、まだない。
僕はある人間に見つめられていることに気がついた。なぜならその人間が眩しいほどに光輝いていたからだ。彼は扇子を僕に向けて呟く。
「お前の名は、、、、
続く