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第4.5話 人気者の仮面(瑠美side)

とある無自覚イケメンが珍しく2人の女子に怒った日の放課後のこと。

ある黒髪ショートカットの女子がルンルン気分でスキップをしながら帰宅していた。


「はぁ〜。怒ってる先輩もかっこよかったなぁ♡」


彼女は斉藤 瑠美。

誰にでもフレンドリーかつ少し小悪魔的な女の子。

その魅了に当てられ、同学年で瑠美に告白していない男子はいないとか。


「かっこよかったぁ。あぁー!もう我慢できない!」


そう言って彼女がポケットから取り出したのはスマートフォン。

そして厳重にロックを3重に掛けている秘密のフォルダをタッチする。

そこにはある大量の音声データが保存してあった。


そして彼女がそのうちの1つをタップすると


『おはよう』


ある1人の男性の爽やかな声が流れる。

そして再び違うデータをタップする。


『重いだろ?それ、俺が運ぶよ』


そして次々にタップしていく。


『またあした』

『一緒に帰るか?』

『お前も懲りないなぁ』

『友達とでも遊んでこいよ』


次々に流れるある男子の声。

それらはある男子の日常の音声を盗聴したものだった。


それは全て─────井原 政宗の声だった。


彼女のスマートフォンには井原 政宗の音声が100本を超える量で保存されてあった。


「はぁ〜♡先輩の声かっこいい♡」


周りの人たちには聞こえないよう、音量は限りなく低くしてある。

それにも関わらず彼女にはその声がしっかりと聞こえている。

それは強い愛ゆえか、それともただ地獄耳なだけか。


「はっ!こんなことしてる場合じゃなかった!早くかーえろっ」


そして彼女はスマートフォンをポケットに戻し、再度スキップをしながら家へと向かう。





「たっだいまー!」


仕事が終わっていないため、現在彼女の両親は帰ってきてない。

だが、彼女にとって誰もいない時でもただいまを言うことが日課になっていた。


「フンフフーンフフンフフーン♪」


上機嫌のまま階段を登り自分の部屋へと向かう。


登り終えてすぐ

【許可なくして立ち入ることを禁ずる】

といった紙が貼ってある部屋の前に到達する。

そして彼女はカバンから1つの鍵を取り出し、その部屋の扉に付いている鍵穴へと挿入する。


ガチャリ


鍵が開くと彼女はその部屋の扉を開けた。


「ただいまぁ〜♡あ・な・た♡」


その部屋は瑠美の自室だった。

だが、その部屋は女子高校生の部屋とは思えないものが大量に存在していた。


部屋の辺り一面、写真写真写真写真写真。

壁中に写真が大量に貼ってあった。


その写真は全て井原 政宗が映されていた。


登校中の政宗。

トイレへ向かう政宗。

昼食を取る政宗。

談笑する政宗。


全てに政宗が映っていた。

政宗が映っていない写真はひとつとして存在しなかった。


「むっふふ〜。待っててねー。先輩♡」


部屋に入るときちんと部屋の鍵を閉め、その後彼女は勉強机へと向う。

その机の上には参考書、小説、筆記用具などが置いてあるのだが、その中でも1つ巨大な存在感を放つ物が1個。


それは1台のパソコンだった。

だがそれは普通のパソコンとは少し違っていた。


彼女はいつも通りにパソコンを起動し、またしても3重にロックがかかった秘密のフォルダをクリックする。


そこには500枚を簡単に超えるであろう政宗の写真。


彼女は政宗の写真を完璧な画質で見るため、今までにために貯めたお年玉や貯金を大量にはらい落としてまで超高額の高スペックパソコンを購入したのだった。


「はぁ〜♡かっこいいなぁ♡」


そして日課である政宗の写真閲覧が始まる。

彼女は帰宅してから必ずパソコンに保存されてある政宗の写真を見ることが日課になっている。

その時間なんと2時間。

彼女は2時間の間、椅子から立つこともなくずっとパソコンの画面に食いついて写真を見ている。


「はぁ〜♡はぁ〜♡はぁ〜♡」


目がハートになり、下手をすればヨダレを垂らしそうな勢いである。

1枚1枚きちんと拡大して、じっくりと見る。

これが瑠美のスタイルだ。

この時、部屋は暗くして写真がしっかりと見えるようにしておかなければならない。


そうして見ること2時間。


「やっぱり先輩かっこいいー!!さいこぉだよぉ♡」


彼女は勢いよく、ベットの上にダイブする。

しかしここにもある1つの巨大な存在感を放つ物が。

それは井原 政宗の等身大抱き枕である。

オーダーメイドで作ったらしい。


彼女はベットに入るとこれを必ず抱いて寝る。


「はぁ〜♡先輩♡私のココロとカラダは全てあなたの物ですよ?好きにしていいんですから♡」


抱き枕に足を絡ませ、顔をうずめる。


そして何を思ったか、右手を自分の足と足の間へとすべり込ませる。

そして彼女は彼のことを思いながら自分で自分を慰める。


ことが終わったあと。


「そういえば、なんか今日先輩の近くに女がいたなぁ」


ここで今日の昼休みの出来事。

すなわち政宗の幼馴染、鏡華のことを思い出す。


「せんぱぁ〜い。ダメですよぉ?浮気なんてしちゃあ。違いますね。先輩に寄ってくる害虫がダメなんです。先輩は最高ですからしょうがありません。先輩という花にたかるハエがダメなんです。ハエはきちんと駆除しないと♡」


彼女は悪そうな笑みを浮かべる。


「まぁ、まだ様子見ですね。でも、あまりにひどいとやっちゃうしかありませんよね?だって先輩のお嫁さんは私なんですから♡」


彼女の思いは止まることを知らない。



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