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第2話 甘えん坊と甘えん坊?

ピピピピッ


目覚ましの音がなると同時にスっと起き上がる。

俺は音が鳴っても渋って二度寝をするほど、惰眠を貪りたいわけではない。


そのまま洗顔と歯磨きをするため洗面所へと向かう。

その時、背後から気配を感じた。


「まーくーーん!おっはよーー!」


起きてすぐだからだろう。いつものポニーテールを解いている姉さんがかなり大きな2つのミサイルをボインボイン揺らしながら俺に抱きつこうと走ってくる。


「はぁ、姉さん。朝はそれダメっていったでしょ」


俺は突撃を横にかわす。

姉さんが突撃に急ブレーキをかける。


「むぅ。まーくんが冷たい」

「別にそういうわけじゃ・・・」


別に冷たいわけではないのだ。

ただ起きた直後だと俺の《《あれ》》が元気に起立しているのだ。

そんな中、あんな凶悪兵器に攻撃されるとさすがの俺でも理性がもたない。

朝から猿のようになってしまってはヤバいだろ?


「夜は好きなだけ甘えていいからさ?」

「むぅ。なら許したげる」

「じゃあ、朝ごはん作ってくるから学校行く準備でもしててよ」

「はーい!」


俺の両親の朝は早い。

父さんも義理の母さんも俺と姉さんが起きた頃には基本的にすでに出勤している。

そのため俺が朝食は作ることになっている。

別に家族仲が悪いとかそういうのではない。

2人とも俺たちと一緒にいる時間を少しでも増やそうと休日の夕食は必ず4人で食べるようにしているし、できる限りみんなで出掛けたりするようにしてくれているいい両親だ。


ちなみに今日の朝食は焼いたウインナーとスクランブルエッグと白米と味噌汁だ。冷蔵庫に食材があまりなかったので手抜きになってしまった。

完成してテーブルの上に盛り付けた皿を並べているとちょうど姉さんが制服に着替えて、リビングへ入ってきた。

今度はしっかりポニーテールだ。


「んー。今日の朝食もおいしそ〜」

「ごめん。今日ちょっと手抜き」

「別に全然だいじょーぶ!まーくんのご飯はなんでもおいしいから!」


そう言ってもらえるとありがたい。


「「いただきまーす」」


「んっ!おいしい〜!やっぱりまーくんの味噌汁は最高だよ!このウインナーの焼き加減もグッド!」


姉さんがすごいスピードで食べていく。

恥ずかしながら俺の得意料理は味噌汁なのだ。

あんまりシャレた料理じゃないから自慢とかしにくいけど・・・。


「「ごちそうさまでしたー」」


2人で食器を流し台へと運び2人で食器を洗う。


「ねぇねぇまーくん」

「どうしたの?姉さん」

「なんか新婚さんみたいだね、キャッ//」

「なにを言ってるんだ姉さん・・・」


姉さんがすこし頬を朱色に染めながら両手を頬へと持っていく。


姉さんの戯言を流し、食器を洗い終わると俺はネクタイをしめ、ブレザーへと着替える。


「姉さん行くよー」

「あ、待って待って!今行くから!」


そう言うと、急いでリビングから出てくる。

2人してローファーを履き、俺が玄関の扉へと手を伸ばそうとした時


ガシッ


何かに左腕が包まれる。


横を見ると姉さんが半ば強引に腕を組んでいた。


「なにやってるのさ、姉さん・・・」

「なにって見てのまんまだよ?」

「少しは自重しよう・・・」

「やだ!離れたくない!」

「はぁ」


ここまで言うと基本的に姉さんは根負けというのをしないため、許す。というか許すしか道がない。

なんだか左の方にマシュマロ超えの柔らかいなにかが当たっているがそこは無視するしかない。しなければならない。


そうしてやっとのことで玄関を開けるとなにやら声が・・・。ってまぁ誰かは分かっているんだけども。


「遅いわよ!政宗──って桜さんもいるんですね」

「あっ!鏡華ちゃん!おはよう!」

「ってなにくっついてるんですか!いくら姉弟だからってダメですよ!」

「ふふふ。姉の特権的なやつ?」

「む、むかつく!!」


このままではラチがあかなくなりそうなので


「ほら2人とも行くよ。遅れちゃう」

「はーい!」

「そ、そうよね・・・」


左手には超巨乳の姉、右手にはツインテールの幼馴染。まさに両手に花だ。

俺は一体前世でどれだけ徳を積んだのだろうかと問いたくなる。


「そういえば政宗。あんたこないだのテストどうだったのよ」

「ん?普通だよ普通」

「・・・・・点数言ってみなさいよ」

「えーと、国語が94、数学が92、英語が96だったかな?」

「さっすがまーくん!あったまいいー!」

「それのどこが普通だってのよ・・・。この無自覚イケメンめ」


最後の方はよく聞き取れなかったが別にそんな大した点数ではないと思っている。

嫌味みたいに聞こえてしまうかもしれないけど、多分誰でも努力すれば取れる点数だ。

俺だって努力してないわけではないからな。


「そういう鏡華は?」

「・・・・・・」

「鏡華?」

「速く行きましょう!!」


そういうと、早足に進んでいく。

多分あいつ良くなかったんだな・・・。






そうこうしていると昼休み。


「政宗!ご飯食べるわよ!」

「はいはい。分かってる分かってる」


ちなみに鏡華とは同じクラスだ。

仲がいい人が同じクラスということほど心強いことはないと思う。


「今日も自作弁当?」

「ん?まぁ、そりゃあね。2人とも朝早いから」


俺と姉さんの弁当は俺が作っている。

今日は昨日余ったハンバーグを冷蔵庫に保存しておいてレンジでチンして弁当に詰め込んでいる。

あとは彩りのために茹で野菜を少々といった感じだ。

姉さんはアスパラガスとブロッコリーが野菜の中で好物だからこの2つを入れることも忘れない。


「相変わらずなんでも出来るわねーあんた」

「といっても昨日の残り物詰め込んだだけだけど」


はてさて対する鏡華の弁当はどうだろうと思い、弁当箱の中を覗く。

そこには彩りの野菜と、小さい唐揚げなど、いかにも女子って感じ満載の弁当があった。


「さすが、里美(さとみ)さんだな。めちゃくちゃうまそう」

「まぁ、なんて言ったって私のママだからね」


鏡華の母親の里美さんはすごく料理が上手だ。

教えて欲しいくらいに。


「お!お2人さん!俺らと一緒に食べない?」


これはこれはクラスの陽キャグループの中心人物、イケメンの釜谷(かまたに)くんではないですか。イケメンに加え、サッカー部レギュラーということでたいそうモテているとかなんとか。


「悪いわね。こいつ、私と2人で食べる予定だから」

「そっかー残念。まぁ、また誘うよ」


そう言ってまたグループの中に戻っていく。

さて、やっとここで弁当が食べられると思って、箸を持ってまずは茹で人参でも食べようかなと思っていると




「せっんぱーーい!あなたの瑠美が会いに来ましたよぉ!」


・・・・修羅場の予感



読んでくれて感謝です!

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