第899話
冷静に考えれば、自分が、今•••女性と会話をしている人たちは、《夜の仕事の経験》している。
《夜の仕事》を《否定》しているのではない。
世間の人から見たら、感覚的に、面白くないと思われても、不思議ではない。
はるかは、昼の仕事をしていても、消せない事実なのだ。
木嶋は、
「やはり、富士松さんがいいのかな?でも、自分には、《高嶺の花》だしな。会社の先輩方は、社内の人は、止めろと言うが、一体どこで、良い人に《巡り合う》のだろう。そう考えると、【結婚相談所】も、《一つの選択肢》だが、お金を投資しても、成果が出ないと、お金も•••時間も無駄になってしまう。」考えれば、考える程に、《出口》の見えない《迷路》である。
気をとり直して、家に戻る道を歩き始めた。
かれんさんと別れたときは、《軽い足取りであったが、はるかと会話を終えてから、歩く《スピード》が遅くなっていた。
家に到着した。
母親が、
「随分、ごゆっくりしていたね!」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「会社の友だちが、折角•••自分の地元に来る機会がないので、【川崎大師】へ行ったあとに、22階のお店で、《夜景》を見ながら、ご飯を食べていたよ。」母親に答えていた。
母親は、
「【川崎大師】へ行ったあとに、22階のお店でご飯を食べたの?駅前にある•••あのお店だね!」頷いていた。
木嶋は、
「お母さん、そのお店です。」母親に話したのである。
父親は、
「駅前に、そんなに高いビルは•••あったのか?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「お父さん、以前•••《駅前の歯医者》に通っていたよね?その近くです。」父親に告げた。
父親は、
「あそこのビルか!」木嶋に話し、場所を思い出していた。
木嶋は、
「お父さんも、お母さんも、駅前に行く機会がないからね。そう言う自分も、あまり歩くことがないね!」苦笑いをしていた。
父親は、
「お父さん、駅前まで歩くのが、《しんどく》なっているよ。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「いよいよ•••車椅子を、買わないといけないかね?」父親に聞いていた。
父親は、
「そうだね!車椅子を買わなきゃいけないかね!」笑っていた。
母親は、
「車椅子は、《ホームセンター》に置いてあれば、一度•••見て来たいね〜。」早くも、車椅子を買うつもりでいた。
木嶋は、
「車椅子も、種類があるから、良く見てから買わないとね!」母親の《はやる気持ち》を抑えたのであった。