第880話
木嶋は、
「かれんさん、その心意気が大切だよ。」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「ありがとうございます。」木嶋に、元気一杯で、話していた。
木嶋は、
「そろそろ、【コンビニ】を出て、お参りに行くよ。」かれんさんに告げた。
かれんさんは、
「はい。」木嶋に伝え、席を立ち、【コンビニ】から出て行ったのである。
木嶋は、かれんさんの左手を握りしめ、【川崎大師】へ向かった。
【コンビニ】を出て、出店の数が、少しずつ増えてきた。
「いらっしゃい•••いらっしゃい•••」
威勢の良い掛け声が、木嶋たちの耳元に聞こえてきた。
かれんさんが、
「木嶋さん、威勢の良い掛け声が聞こえてきませんか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、耳を澄ませ•••
「本当だ。威勢の良い掛け声が聞こえて来たね〜。この辺りが、《川崎大師山門前》の《メインストリート》になります。」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「それで、こんなに賑やかだったのですか!」首を縦に振ったのである。
木嶋は、かれんさんの左手を握りしめたまま•••【川崎大師】の【境内】に入って行く。
かれんさんは、
「《川崎大師》って•••何で、有名なのですか?」いきなりの質問に、木嶋が、戸惑いを隠せずにいた。
一瞬考えた•••木嶋は、
「《川崎大師》は、《厄除け》で有名ですね。他の《神社》や、《寺院》に行けばいいのかも知れないが、ここなら、時間の勝手が、判っているからね!」かれんさんに話していた。
かれんさんは、
「確かに、そのことは•••言えますね。私も、地元に、お参りするときに、《何時》ぐらいが空いているか•••分かりますからね〜。」木嶋に伝えた。
木嶋は、かれんさんの言葉に頷いたのであった。
「さて、煙のところに行くよ。」かれんさんを、優しく《エスコート》したのである。
かれんさんは、木嶋と一緒に、煙の場所まで来たのである。
木嶋は、Gパンのポケットから、100円を取り出し•••線香を買った。
100円玉は、設置してある投入口に入れたのである。
木嶋は、線香を、大きな香炉の中に入れ、煙を•••身体のあちこちに、かけていた。
かれんさんも、木嶋と同じように、煙をかけていた。
大きな香炉から出た•••木嶋と、かれんさんは、賽銭箱の前に立ち、小銭を投げ入れた。
目を閉じ、両手を合わせ、一人で呟いていた。
かれんさんも、願掛けをしていた。
目を開け、かれんさんの左手を握り•••左側の階段を降りたのであった。