第877話
電車は、【川崎大師駅】に到着した。
木嶋と、かれんさんは、手を繋ぎ•••電車から降りた。
「かれんさん、地下通路に降りて、改札口に向います。」かれんさんに声を掛けたのである。
かれんさんは、
「改札口に出るのですね。今どき•••地下通路を使うなんて、珍しい駅ですね。」木嶋に話していた。
木嶋は、
「そうだね。地下通路を通って、改札口に出る駅は、あまり•••ないからね。階段の段差があまりないので、足元も、滑りやすくなっていますから、気をつけてね!」頷きながら、かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「木嶋さん、お気遣いして頂き、ありがとうございます。」木嶋の優しさに、感激していた。
木嶋は、
「大切な彼女に、【万が一】のことがあったら、大変だよ。自分は、《ケガ》をしても《傷害保険》や、《生命保険》に加入しているからいいけど、実費だと、医療費は、高いからね!」実感を込めて、かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「そうですね〜。」と、首を縦に振ったのであった。
木嶋と、かれんさんは、改札口を出た。
目の前の信号で、立ち止まっていた。
「木嶋さん、どちら方面に歩けばいいのですか?」かれんさんは、木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「かれんさん、右斜めに歩いて行きますよ。途中で、疲れたら休憩をしますので、耳元で•••囁いて下さい。」かれんさんに話したのである。
かれんさんは、木嶋の右手を握りしめ•••
「了解しました。」優しい声で、木嶋に伝えたのであった。
木嶋は、かれんさんの左手を握り、信号が青に変わったので、歩き始めたのである。
かれんさんは、
「私•••木嶋さんと一緒に、《お参り》出来るなんて、夢のようです。」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「自分も、かれんさんと、地元を歩くとは、考えていなかった。《2年参り》は一緒にしたが、人が、たくさんいたので慌ただしかったことしか覚えていないよ。」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「《2年参り》は、たくさんの人だかりでしたね。この辺りは、【ダルマ】と、【提灯】が売っているお店が多いですね。」率直な感想を、木嶋に述べていた。
木嶋は、
「そうだね。【山門前の通り】は、【ダルマ】を売っているお店が多くなるよ。」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「別名は、【ダルマ通り】ですね。」苦笑いをしていた。
木嶋は、
「かれんさん、コンビニが見えて来ましたが、歩き疲れていませんか?」かれんさんに声を掛けた。
かれんさんは、
「木嶋さん、一度•••立ち止まって、休憩したいです。」木嶋に話したのであった。