第868話
小室さんは、次の投球を待っていた。
「ヒューン」
また、バットが出なかった。
木嶋は、
「小室さん、目慣らしは•••終わりにしないとね。」小室さんに声を掛けた。
小室さんは、
「おぅ。目慣らしは、終わったから、次の投球から打つぞ。」木嶋に予告していた。
独特のフォームで、【金属
バット】を構えていた。
木嶋は、次の投球を待っていた。
「ヒューン」
「カキーン」
ライナー性の鋭い打球が飛んでいる。
「ヒューン」
「カキーン」
【金属バット】の心地良い打球音が、室内に響き渡っている。 木嶋は、
「小室さん、鋭いライナー性の打球を飛ばしますね。」小室さんに問いかけていた。
小室さんは、
「木嶋、なかなか良い打球を飛ばすだろう!俺の若い頃は、この界隈では、有名だったんだぞ。」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「本当ですか?」小室さんに尋ねていた。
小室さんは、
「あぁ•••本当だよ。機会があったら、永岡さんに聞いてみたらどうだ?」木嶋に、自信満々(じしんまんまん)答えていた。
木嶋は、
「機会があれば、永岡さんに、聞いてみよ
うと思います。」一旦、納得した表情でいたが、今一、信用性がないと感じていた。
小室さんは、
「木嶋、まだ•••ここにいるのか?」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「家に帰ろうと思っています。小室さんは、どうしますか?」小室さんに問いかけていた。
小室さんは、
「俺は、少し、身体を動かして、このフロアにある•••《コーヒーショップ》で、《コーヒー》を飲んでから帰るぞ。もし、ここに来るなら、携帯に連絡をしてほしい。」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「了解しました。家に戻ってから、また•••出向くことがあれば、連絡します。」小室さんに話し、《バッティングセンター》をあとにした。
「本当に、【プロ野球選手】を目指していたなんて•••信じられないな!永岡さんに、電話で聞いたら、《騙されている!》なんて、言われてしまうな。他に、小室さんのことを知っている人は、《会社内に、存在するのだろうか?」思わず•••悩んでしまった。
家に戻った木嶋は、浮かない顔をしていた。
母親が、
「どうしたんだ?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「《バッティングセンター》で、小室さんと•••バッタリ会ってね!【プロ野球選手】を目指していたと言うんだ。発言に信用性がなくて、本当か?どうかも、分からない。」母親に伝えた。
母親は、
「自分は、どう感じるの?」
「自分は、小室さんの体型から、想像が出来ないよ。若い頃の写真を見れば、納得するかも知れない。」木嶋は、母親に答えていた。
母親は、
「あとは、会社の先輩たちに聞いてみなさい。」木嶋に《アドバイス》したのであった。