表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
864/968

第864話

投球は、まだまだ続くのである。

「ヒューン」

マシンは、一定いってい投球間隔とうきゅうかんかくで投げ込んでいる。

「タイミングが、合わないな!」

バッターボックスない移動いどうして、《一番後いちばんうしろ》から、《一番前いちばんまえ》に立とうとしていた。

バッターボックスの一番前だと、《ストレート》に合わせやすいと考えたのだ。

「ヒューン」

また、空振りである。

木嶋にあせりのいろ出始ではじめていた。

「今回は、一球いっきゅうも、当たらない。相当そうとうヤバイな!」木嶋はつぶやいていた。

「ヒューン」

かすかに、【木製バット】に、ボールがこすったみたいである。

「これが、【金属バット】なら、音が聞こえたのに•••。」

自分ながら、選択せんたくを間違えたと思ってしまうこともある。

ここまで来たら、なんとしても、一球ぐらいは、【木製バット】に当てたいと思っている。

「ヒューン」

少し、始動しどうを早めてみた。

すると、先ほどは•••擦っただけのボールが、《真後まうしろ》に、打球だきゅうが上がり始めた。

「おっ•••我ながらいい感じだ。それでも、まだ•••遅い。

自分自身じぶんじしんに《手応てごたえ》をつかみかけていた。

「まだ、一球だけでは•••分からない。続けて当たらないことには、《タイミング》がつかみづらい。」

先ほどと、同じ感覚で打てるか?はなはだ•••疑問ぎもんである。

「ヒューン」

打球が、前に飛ぶようになった。

「やっと、前に打球が

飛ぶようになった。それでも、消化不良しょうかふりょうだ。つぎのボールを待とう。」

てどらせど、マシンから•••ボールが来ない。

「あれ•••?」

マシンのランプを確認した。

木嶋から、右下みぎしたのランプが消えていた。 「もう、終わりだったのか!20きゅうは、早く終わってしまうな!もう一度、《チャレンジ》だ。」

Gパンのポケットから、お金を取り出した。

「やはり、《バッティングセンター》は気持ちが、《スカっと》する。不健全ふけんぜんなことをするよりも、身体からだを動かしていた方がいい。」そう感じるのも、不思議ふしぎではなかった。

コイン投入口とうにゅうぐちに入れた。

右下のランプが点灯てんとうした。

「先ほどと、同じタイミングで打てるのだろうか?」不安な気持ちでいっぱいである。

誰にでも、そのようなことがあると思う。

木嶋は、自信家じしんかではない。

強気つよきなときもあれば、弱気よわきになるときもある。

「良し•••また、頑張るぞ。」

自分自身じぶんじしん鼓舞こぶ,

「ヒューン」

「気持ちをしずめて•••先ほどの《タイミング》で打てる。」自己暗示じこあんじしたのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ