第859話
木嶋も、20代前半の頃は、結婚願望が強かった。
30代になった•••今は、そんなことは、なくなったが•••
いつかは、好きな人と、一緒に暮らしてみたいと感じていた。
家の前の公園を通り過ぎ、敷地内に入っていた。
いつものように、少し強い•••
《ビル風》が吹いている。
「今日は、凄く身体が疲れ切っているな!」木嶋が、そう感じるのは•••珍しいことである。
Gパンのポケットから、鍵を取り出し、家のドアを開けた。
母親が、
「駐車場から、帰ってくるのに、随分•••時間が掛かったね!」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「携帯の画面を覗いたら、会社の同僚から、着信履歴があって、折り返して電話をして、歩きながら話していたので、帰ってくるのが遅くなってしまいました。」母親に答えていた。
父親は、
「あんまり、お母さんを心配させては、ダメだよ。」木嶋に話していた。
木嶋は、
「そうだね〜。お母さん•••心配性だからね。」父親に告げた。
お姉ちゃんが、
「さて、全員揃ったので、《ドーナツ》を食べようか!」木嶋に同意を求めていた。
木嶋は、
「そうしよう。《温かいコーヒー》でも、飲みたいな!」お姉ちゃんに伝えた。
お姉ちゃんは、
「《インスタントコーヒー》なら、あるよ!」木嶋に答えたのである。
木嶋は、
「出来れば、《缶コーヒー》を、《マグカップ》に開けて、《電子レンジ》で、温めたかったね!」お姉ちゃんに話したのである。
お姉ちゃんは、
「残念ながら、《缶コーヒー》を買っていなかった。《インスタントコーヒー》で、我慢してね。」木嶋に伝えたのであった。
母親は、
「お母さんは、《温かいお茶》で、いいよ。お父さんは•••?」父親に尋ねていた。
父親は、
「《温かい日本酒》が飲みたいが、《ドクターストップ》が掛かっている。お母さんと同じ••《温かいお茶》でいいよ!」母親に答えていた。
母親は、
「お父さん、自分の身体は、大切にしないといけないね!」父親の言葉に納得していた。
木嶋は、
「《醤油ラーメン》を食べたが、小腹が空いたよね!ちょうど良い《タイミング》かも知れないね!」お姉ちゃんに話していた。
お姉ちゃんは、
「私が、《ドーナツ》を買いに行って•••正解だったかな?」母親に問いかけていた。
母親は、
「それは、判らないね。結果論で言えば•••正解だったかもね!」微妙な言い回しに、終始していた。
父親は、
「さて、みんなで食べるよ。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「そうしようね!」父親に言葉を返していた。
家族全員で、《温かいお茶》と、《コーヒー》を飲みながら食べたのである。
そして、一日が終わろうとしていたのであった。