第856話
《ボクシングジム》の前に、車を止めた。
父親は、
「ようやく、家近くの《ジム》に到着したね!」木嶋に告げた。
木嶋は、
「そうだねー。やっとって•••感じだね!」父親に答えていた。
母親は、
「さて、お母さんたちは、車から降りようかね!」お姉ちゃんに話していた。
お姉ちゃんは、
「私が、先に降りて、自転車などが来ないか?確認するよ。」母親に話していた。
母親が、
「そうしてくれると、ありがたいね!」お姉ちゃんに感謝していた。
父親も、母親も、60代の半ばを過ぎている。
年齢を重ねるごとに、注意力が低下していくのは、必然である。
お姉ちゃんが、助手席から降りて、周囲を確認、父親と、母親に•••車から降りるように、促していた。
母親が、先に車から降りた。
続いて、父親も、車から降りたのである。
木嶋は、助手席の窓を開け•••
「お姉ちゃん、車を駐車場に置いて来るので、お父さんと、お母さんのことを頼んだよ。」お姉ちゃんに伝えた。
お姉ちゃんは、
「了解しました。」木嶋に答えたのである。
木嶋は、車の【エンジン】を掛け、《ボクシングジム》から、走り去って行く。
お姉ちゃんは、
「お父さん、お母さん、もうすぐ•••家に着くから、慌てなくていいよ。」父親と、母親に話していた。
母親は、
「お父さん、ゆっくり•••歩いてね。」父親の身体を気遣っていた。
父親は、
「お母さんも•••だよ。」母親に言葉を返したのである。
父親は、身体が丈夫な方ではない。
昔気質の職人たちは、保護具を着用することは、なかった。
そのため、普通の人から見れば、肺活量が低い。
少し歩けば、息が上がってしまう。 家族と出かけるときは、5分ぐらい早くに家を出て行くが、途中で追いついてしまうのであった。
家に到着。
「お母さん、やっと•••帰って来たね。」父親が、母親に話していた。
母親は、
「ようやくだね。今日一日が、とても長く感じたよ。」父親に答えていた。
お姉ちゃんは、
「もう少ししたら、帰って来るから•••お茶を飲みながら、《ドーナツ》でも食べましょう!」父親と、母親に伝えた。
母親は、
「そうしようね!」お姉ちゃんに話したのであった。
一方で、木嶋は•••家の周回道路を回り、まもなく•••駐車場に着こうとしていた。
母親が、痺れを切らしていた。
お姉ちゃんは、
「お母さん、今、どの辺りにいるか?1度、探りの電話をして見ようか!」母親に尋ねていた。
母親は、
「そうしよあか?」お姉ちゃんの提案に同意をしたのであった。