第855話
母親は、
「お姉ちゃんに、買い過ぎないように、注意をしてくれた?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「お姉ちゃんに、買い過ぎないように、注意はしたよ。どこまで、理解をしているかは•••解らないけどね!」母親に告げた。
父親は、
「お姉ちゃんは、お母さんと、似ているからね。」苦笑いをしていた。
10分後•••
お姉ちゃんが、母親の元に歩いてきた。
「お父さん、お母さん、お待たせしました。」お姉ちゃんが、父親に声を掛けた。
母親は、お姉ちゃんの右手を確認した。
「お姉ちゃん、《ドーナツ》いくつ•••買ってきたの?」お姉ちゃんに問いかけていた。
お姉ちゃんは、
「全部で、7つ買って来ました。」母親に伝えた。
母親は、
「7つも買って来たの!随分•••たくさん買い込んで来たんじゃないの?」お姉ちゃんに聞いていた。
お姉ちゃんは、
「あまり買わないようにしていたんが、あれも、これもと、《目移り》しているうちに、ついつい•••多くなってしまいました。ゴメンナサイ!」母親に謝罪していた。
木嶋は、
「お姉ちゃんのことだから、多くなると思っていたよ。」お姉ちゃんの行動は、《お見通し》であった。
父親は、諦めの表情を浮かべながら、
「さて、ここを出て•••家に帰ろうかね!」母親に催促していた。
母親は、
「家に帰るよ!」木嶋と、お姉ちゃんに、席を立つように促していた。
木嶋と、お姉ちゃんは、席を立ったのである。
父親は、買い物袋を、右手に持ち、ゆっくりとした歩調で、駐車場に歩き始めていた。
木嶋は、父親のあとを追いかけて行く。
お姉ちゃんは、母親と一緒に歩いていた。
父親に追いつき、買い物袋を預かり、
「お父さん、荷物を持たない方がいいよ!」父親に告げた。
父親は、
「お母さんに、無理をさせられないからね!」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「自分に言えばいいのに•••お父さんも、《身体が丈夫》じゃないでしょう!」父親を諭したのであった。
父親は、
「心配かけて悪いね!」木嶋に話したのである。
お姉ちゃんは、
「お母さん、車に乗ったら•••《ドーナツ》でも、食べる?」母親に問いかけていた。
母親は、
「そうしようかね!」笑顔で、お姉ちゃんに伝えた。
木嶋と、父親が、車に到着した。
【ドアロック】を解除。
木嶋が、運転席に座り、【エンジン】をかけた。
夏場と違い、冬場は、【エンジン】が暖まらない。
そのため、【エアコン】なども、すぐには•••使えないのである。
父親が、車に乗り•••母親と、お姉ちゃんが来るのを待っていた。
5分後•••
母親と、お姉ちゃんが、車に到着した。
木嶋は、
「お母さん、お姉ちゃん、遅いよ!」ボヤいていた。
母親は、
「お姉ちゃんと、ゆっくり歩いていたよ!」木嶋に告げた。
父親は、
「さあ〜、家に帰るよ。」
木嶋は、車を発進させたのであった。