第854話
木嶋は、席を立ち•••水を取りに行った。
母親は、
「お父さんには、この《ラーメン》は辛いね。」父親に同意した。
父親は、
「普段から、薄味に慣れてしまうのも、良くないね!」母親に答えていた。
木嶋が、水を持ってきた。
「お父さん、薄めるよ!」
父親の《ラーメンスープ》の中に、少しずつ水を入れて行く。
父親が、《レンゲ》で《スープ》を飲んだ。
「うん。これくらいなら、ちょうどいいね。」木嶋に頷いた。
木嶋は、自分の手元にある•••《ラーメン》を食べ始めた。
お姉ちゃんは、母親と、《焼きそば》を食べていた。
父親が、
「お母さん、《焼きそば》は、しょっぱくないの?」母親に聞いていた。
母親は、
「うん、これくらいなら大丈夫。お姉ちゃんには、物足りない•••《辛さ》じゃないのかな?」お姉ちゃんに問いかけていた。
お姉ちゃんは、
「私には、《辛さ》が•••イマイチだったよ。」母親に話していた。
母親と、お姉ちゃんは、難なく食べ終わった。
木嶋も、食べ終わり•••あとは、父親だけである。
父親も、食べ終わったみたいである。
木嶋が、父親の《器》を一緒に下げて行く。
お姉ちゃんは、コップをまとめ、一緒に下げて行った。 父親は、
「これから、どこかに寄るのかな?」お姉ちゃんに尋ねていた。
お姉ちゃんは、
「《ドーナツ》でも買って帰ろうと思っています。お母さん、いいよね?」母親に同意を求めていた。
母親は、
「いいよ。」お姉ちゃんに伝えた。
木嶋が、母親たちの《テーブル》に戻ってきた。
父親が、
「帰りに、《ドーナツ》を買って帰るって•••」木嶋に告げた。
木嶋は、
「少し、小腹が空いているからね。家に戻って、みんなで食べればいいよ。お姉ちゃん、買い過ぎないようにね。」お姉ちゃんに話していた。
お姉ちゃんは、
「分かりました。」木嶋に答えたのである。
木嶋が、お姉ちゃんに警告するのは、【買い物症候群】のときがあるので、困っている。
それは、父親も、母親も、気にかけている。
お姉ちゃんが、《ドーナツ》を買いに行った。
木嶋が、お姉ちゃんに電話した。
「プッ、プッ、プッ、プルー」呼び出し音が鳴り響いている。
「留守番電話に繋ぎます。」【音声メッセージ】が流れていたので、すかさず電話を切ったのである。
木嶋は、
「お姉ちゃん、また•••《マナーモード》だよ。」半ば、諦めの表情を浮かべるしかなかった。
少しして•••木嶋の携帯が、
「ピローン、ピローン、ピローン」鳴っている。
木嶋が、電話に出た。
「もしもし〜。」
「お姉ちゃんだけど、電話くれた?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「電話したよ。買い込まないようにね。」お姉ちゃんに伝えた。
お姉ちゃんは、
「了解です。」木嶋に話し、電話を切ったのであった。