第845話
木嶋は、
「よし、今から、電話をしよう。」その日のうちに、内海さんに連絡をすることに決めた。
携帯の着信履歴から、内海さんの番号を《スクロール》した。
「プッ、プッ、プッ、プルー」呼び出し音が鳴り響いているが、電話に出る雰囲気ではない。
木嶋は、一度•••電話を切ったのである。
「着信履歴を残して置けば、内海さんが、気がつくはず!」そう思っていた。
電話をしてから、一時間が経過していた。
「内海さん、携帯を持ち歩かずに、どこへ行っているのだろう?」不安な気持ちになるのも、不思議ではない。
少しして•••
「ピローン、ピローン、ピローン」木嶋の携帯が、鳴り出していた。
「内海さんかな?」
期待半分、不安半分で、《恐る恐る》画面を覗いた。
「やっぱり、内海さんだった。」胸をなで下ろしていた。
木嶋が電話に出た。
「もしもし、木嶋です。」
「もしもし、木嶋さんですか?内海です。先ほどは、電話に出れなくて、申し訳ありません。」内海さんは、木嶋に告げた。
木嶋は、
「内海さんも、忙しいから•••電話に出れないこともあるよね?」内海さんの行動を理解していた。
内海さんは、
「木嶋さん、ご理解して頂き、ありがとうございます。小室さんと、連絡がついたのですか?」小室さんと、連絡がついたのですか?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「小室さんと、連絡を取りました。来週以外なら、いつでも•••良いようなことを言っていたのですが、再来週ぐらいで、予定をしていますが、どうですか?」内海さんに尋ねていた。
内海さんは、
「再来週ですか?富高さんにも、話してあるのですか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「富高さんには、まだ、話しをしていません。内海さんが、OKなら•••来週、会社に出勤したとき、伝えようと思います。」内海さんに答えていた。
内海さんは、
「そうですか•••!手帳で、予定を確認しますので、チョット、待って頂けますか?」
電話の中から、手帳を•••【パラパラ】捲っている音が聞こえていた。
「もしもし、木嶋さん。再来週の金曜日なら、予定が空いていますので、飲みに行きましょう。」内海さんは、木嶋に話していた。
木嶋は、
「了解しました。小室さんには、これから•••話しをします。場所と、時間は、なるべく早めに、連絡します。」内海さんに伝えた。
内海さんは、
「よろしくお願いします。」木嶋に告げ、電話を切ったのである。
木嶋は、小室さんの自宅に電話をした。
「ピー、ピー、ピー」鳴っている。
何回か•••【コール】しているが、出る気配がない。
木嶋は、
「また、掛け直そう。」電話を切ったのである。
ふと、家の掛け時計を見た。
「もう、こんな時間になってしまった。携帯を留守電にして、寝よう。」
布団に入ったのであった。