第84話
木嶋は、携帯を取り出し、麻美の携帯に電話した。
「プルッ、プルー、プルー」呼び出していた。
麻美が、電話に出たのだ。
「もしもし、麻美ですが…」
「木嶋です。今、待ち合わせに着きました。富高さんと一緒にいますよ!」
「分かりました。もう少しで到着しますので、お待ち下さい。」麻美は、木嶋に話したのだ。
木嶋は、
「了解しました!」麻美に伝え、電話を切ったのだ。
木嶋は、
「麻美さん、もう少し、待っていれば来るみたいです…。」富高さんに伝えたのだ。
富高さんは、
「寒いから、早く、何処かの店で飲みたいよね!」木嶋に話したのだ。
木嶋も、
「その意見に、賛成です。」富高さんと話していた。
交差点の信号が、青から赤に変わり、歩行者信号が、赤から青に変わった。
冬の空に、
「カッ、カッ、カッ」靴の音が聞こえている。
その足音が、木嶋の元に、次第に大きくなっていた。
足音が、止まった。
麻美が、木嶋の目の前に着いたのだ。
「木嶋君、富高さん、お待たせしました。」木嶋と富高さんに声を掛けたのだ。
木嶋は、
「麻美さん、待ちくたびれましたよ!」麻美に伝えたのだ。
麻美は、
「遅くなりゴメンなさい!」木嶋に話したのだ。
木嶋と麻美のやり取りを聞いていた、富高さんは、
「ハハハ」笑い声を出していたのだ。
まるで、漫才の掛け合いみたいどあったのだ。
木嶋は、
「麻美さん、居酒屋か何処かに入りませんか?まだ、時間が早過ぎる。多少なりとも食べたり、飲んだりして行かないと、クラブ『U』に行った時に、キツクなるから…。」麻美に伝え、
麻美も、
「分かりました。食べる場所は、私に一任して下さい。」木嶋に話したのだ。
木嶋は、
「OKです。富高さんも良いですよね。」木嶋の右隣にいる富高さんに、尋ねていた。
富高さんも、
「いいよ。」木嶋と麻美に伝えたのだ。
待ち合わせ場所から歩き始めた、木嶋たちは、JR関内駅に近いところに、居酒屋があったのだ。
居酒屋の名前は、「M」である。
麻美が、店のドアを開けた。
「いらっしゃいませ!」威勢の良い声が聞こえてきた。
若い女性スタッフが、
「3名でよろしいでしょうか?」麻美に聞いたのだ。
麻美は、
「お願いします。」そう答えたのだ。
案内されたテーブルは、木目調のテーブルであったのだ。
木嶋と富高さんが、同じ列に座り、麻美が反対側の列に、一人で座ったのだ。
メニューを見ながら、女性スタッフを呼んだ!
「ビールを先に頼みましょうか!」木嶋が、富高さんと麻美に同意を求めていた。
二人とも、
「そうしましょう。」木嶋に返事をしたのだ。
「生ビールを、3つ下さい。」木嶋が、オーダーをしたのだ。
すかさず、富高さんが、
「秋刀魚の塩焼き」
麻美が、
「海鮮サラダ」オーダーしたのだった。
麻美が、木嶋と富高さんに向かって話し始めたのだ。
「随分、長い期間、会っていませんでしたが、元気にしていましたか?」
木嶋は、
「自分は、元気でしたよ。富高さんも、そうですよね。」富高さんに同意を求めていたのだ。
富高さんは、
「元気でいましたが、年が明けたら、海外へ出張に行きますよ。」麻美に話していた。
麻美は、驚いていた。
「海外出張なんてあるの?」富高さんに尋ねたのだった。