第833話
真美さんは、
「はるかさん、手慣れているね。いつも、木嶋君と食事に行ったときは、このような形にしているのかな?」はるかに尋ねていた。
はるかは、
「そうですね。クラブ『H』の癖が抜けないのです。」真美さんに話していた。
真美さんは、
「一度ついた癖は、なかなか直るものではないからね。」頷いていた。
木嶋は、
「無くて七癖と言う言葉があるよね。それと一緒かも•••」期待を込めて•••はるかに伝えたのである。
はるかは、
「木嶋さん、《物知り》なんですね。」木嶋に話していた。
木嶋は、
「そんなこと、ないよ。」そう答えるしかなかった。
真美さんは、
「木嶋君のお嫁さんになる人は、誰になるんだろうね。私、凄く興味があります。」目を輝かせながら、木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「いったい•••誰になるんだろうね。自分にも、想像出来ない。」真美さんに告げた。
はるかは、
「そうですね。私よりも、もっともっと•••素敵な人に、出会う可能性も、ありますからね!」木嶋に話していた。
木嶋は、
「うん。」そう答えるしか出来なかった。
冷静に考えると、はるか、真美さん、玲さん、かれんさんは、《夜の仕事》をしている人たちである。
そのことを考慮しても、木嶋の頭の中では、減点の対象であった。
富士松さんは、木嶋と同じ会社に勤務している。
ただ、同じ会社の人と交際するのは、悪くないが、別れたときの《リスク》は、《限りなく•••噂》になってしまう。
富士松さんは、木嶋の会社では、【アイドル】である。
木嶋は、
「自分には、誰がいいのだろう?答えが見つからない。」そう思っていた。
真美さんは、
「焦って•••変な女性に捕まるよりも、じっくりと、見た方がいいよ。見過ぎても良くないけどね。」木嶋に問いかけた。
木嶋は、
「そうだね。」•••と、答えるしか出来なかった。
はるかは、
「木嶋さんには、かれんさんもいますよ!困らせない方がいいですよ。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「そうだけどね。この先が、凄い不安なんだよね。」珍しく弱気な発言をしていた。
真美さんは、
「木嶋君が、弱気な発言をするなんて、今までないよね?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「弱気な発言は、いつものことですよ。逆に強気の姿勢があるときも、ありますよ。」真美さんに話していた。
真美さんは、
「へぇ〜•••木嶋君でも、強気に攻めることもあるの?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「《ここだ》と感じたときは、攻めることもあります。その結果が、かれんさんなのかも知れません。」真美さんに答えていた。
真美さんは、
「会社の好きな人にも、強気に攻めればいいのに•••もったいないよ。相手は、待っていると思うよ。」木嶋を叱咤激励していた。