第813話
木嶋は、
「はるかさん、今回、真美さんの引退宣言は、どう•••捉えるべきなのかな?」はるかに聞いてみた。
はるかは、
「木嶋さんも、ご存知の通り•••私も、一時期ですが、夜のバイトを、真美さんと、同じお店にいましたが、本当ではないですか!」木嶋に話していた。
木嶋は、
「やはり、はるかさんは、そう思うんだね!一度、引退宣言を出してから、何だか•••真美さん、元気がないように感じるんだ。」はるかに、自分の感覚では、まだ•••信じられないのである。
はるかは、
「木嶋さん、富高さんには、お話しは•••されたのですか?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「もちろん、富高さんには、真美さんの引退宣言をしたことは、伝えました。来週、会社に行ったときに、《キチン》と話しをしてから、今後のことを、決めようかと思います。」はるかに話していた。
はるかは、
「富高さんでも、すぐには、回答が出ないですよね〜。私は、真美さんとは、相性は、良くないのですが、もし、お店に行くのでしたら、ご一緒してもいいですか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「いつもなら、自分の一存で、決められるが、今回ばかりは、勝手が違うので、あとは•••富高さんの判断に委ねます。」はるかに答えていた。
はるかは、
「分かりました。早くに決断して下さいね。」木嶋に告げた。
女性店員さんが、飲み物を持って、木嶋たちの元に歩いてきた。
「お待たせしました。《ホットロイヤルミルクティー》のお客様•••。」
木嶋は、右手を•••はるかへ《シグナル》した。
女性店員さんは、《シグナル》を確認して•••
《ホットロイヤルミルクティー》を、はるかの目の前に置いた。
「《ホットアメリカンコーヒー》です。」木嶋へ渡したのである。
「ご注文の品は、以上です。何か?《オーダー》がありましたら、お声をお掛け下さいませ!」木嶋に言い残し、伝票を置いて行った。
はるかは、手際良く•••《ホットロイヤルミルクティー》に砂糖を入れ、かき混ぜていた。
木嶋も、《ホットアメリカンコーヒー》に砂糖を入れた。
はるかは、
「木嶋さん、いつも•••ここで、ゴメンなさい!」木嶋に頭を下げていた。
木嶋は、
「ここで、充分だよと言いながらも、どこか•••目新しいところは、ないのかな?」はるかに問いかけていた。
はるかは、
「私も、決まった場所しか行かないので、難しいですね。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「自分なりに、新しいお店を見つけてみます。横浜駅から、近いところにしないと、電車に乗るのに不便だし、はるかさんも、遠いと来るのにも、《ロスタイム》が出るからね!」はるかに話していた。
はるかは、
「木嶋さん、私に気を遣わなくていいですよ。」木嶋に言葉を返していた。
木嶋は、
「何を言いますか!当たり前のことをしているのですよ。」はるかへの•••思いやりであった。
はるかは、
「木嶋さん、優しいですね〜。かれんさんにも、同じようにしているのですか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「誰でも、同じ•••平等ですよ。」はるかに伝えたのである。