第810話
そう言う意味では、まだまだ勉強不足な面が多い。
「間もなく、電車が参ります。危ないですから、黄色い線の内側にお下がってお待ち下さい。」構内アナウンスが流れていた。
木嶋は、
「もうすぐ、電車が来るのか?座れればいいな!」一人で呟いていた。
電車が到着。
「ピコン、ピコン、ピコン」音を立てて、ドアが開いた。
この時間•••乗車している人も多い。
それでも、所々(ところどころ)•••空いている座席はあるが、木嶋は、迷っていた。
「どうしようかな?横浜まで、座って行くか•••立って行くか•••。座って行こう!」適当な場所を見つけて、座った。
周りを見渡すと、《イヤホン》を差して音楽を聴いている人、新聞を読んでいる人、携帯で《ゲーム》などをしている人、寝ている人など、多様である。
木嶋は、電車の中から外の景色を眺めていた。
最寄り駅までから、横浜まで距離はある。
その時間を有効活用するか?しないかは、その人次第である。
電車の中は、暖房が効いている。
段々(だんだん)と、眠気が襲ってきた。
「早く、横浜駅に着かないと、寝てしまいそうだ。今、どの辺りを走っているのだろう?」ふと、窓の外を見た。
すると、東神奈川近辺を走行していた。
「あと、少しだな!」急に、元気が出てきた。
すると•••
「間もなく、横浜〜。横浜〜に到着です。どなた様も、お忘れ物がないようにお願いを致します。東急線、相鉄線、横浜市営地下鉄線は、お乗り換えです。」女性車掌さんの車内アナウンスが聞こえていた。
木嶋は、
「東海道線は、走行距離が長いから、勤務も大変だな!どこかの停車駅で、運転士さん、女性車掌さんも、交代するんだな!」運転士さん、女性車掌さんを気遣(気遣って)っていた。
電車が、横浜駅構内に進入した。
「ピコン、ピコン、ピコン」音を立てながら、ドアが開いた。
降りる人もいれば、乗る人もいる。
木嶋は、電車を降りた。
電車の側面に表示されている••• 行き先は、【小田原行き】である。
「【小田原行き】だったのか!人が多かったんだ。」一人で頷いていた。
【熱海行き】だと、更に多く乗っているのである。
木嶋は、電車を降りて•••改札口に向かった。
休日の昼ぐらいに、横浜駅へ出て来るのも、珍しい。
改札口を出て、いつもと同じコーヒーショップ『Y』に向かう。
木嶋は、
「今年もまた•••この場所に来てしまった。他に代わる《コーヒーショップ》があれば、そこに行きたいな!新しい店を、新規開拓しよう。」心に決めた。