第808話
木嶋は、《ラーメン丼》を取りに《サイドボード》へ向かった。
家では、《ラーメン丼》を使う機会が、なかなかない。
家族全員が揃えば、《ラーメン》を茹でるよりも、《ラーメン店》の出前を、《オーダー》した方が早いのである。
家族の中で、ほぼ《オーダー》するのが、決まっているのである。
木嶋は、帰る時間が遅いので、《炒飯》を、《オーダー》することが多い。
父親も、歯が悪いので《ワンタン》である。
母親と、お姉ちゃんは、臨機応変である。
【顔馴染み】になると、住所と、部屋番号を伝えただけでも、《ラーメン店》の【マスター】は判るのである。
木嶋は、笊を用意した。
まず、最初に、《ミックスもやし》を、水洗いした。
それを、笊に上げた。
続いて•••鍋を用意。
水を入れて、ガス台に、《セット》した。
火の強さの加減を見ながら、『コツコツ』と、鍋を温めていた。
火の強さを見ながら、コツコツと、鍋を温めていた。
その間に、《ラーメン丼》を洗い、布巾で拭き、タレを入れた。
お湯が沸騰した。 すかさず、麺を入れ、時間まで、蓋を閉めた。
先ほどの、《ラーメン丼》を持ち、お湯を注ぐ。
麺が茹で上がり、《ラーメン丼》の中に入れた。
木嶋は、
「お父さん、麺の量は、普通でいいの?」父親に問いかけていた。
父親は、
「少し、麺の量を減らしてくれるか!」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「OK。野菜も少なくするからね。」父親に話していた。
父親は、頷いていた。
木嶋は、汗を掻きながら、《味噌ラーメン》を完成させた。
「お父さん、お待たせしました。」父親に、《ラーメン丼》を手渡した。
父親は、
「じゃあ、食べようかね!」木嶋に伝え、《味噌ラーメン》を食べ始めた。
湯気が立ち込めている。
父親は、
【フー、フー】息を掛けながら、食べていた。
木嶋も、鼻の頭に、汗を掻きながら食べていた。
父親は、
「たまには、家で作る•••《ラーメン》もいいね。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「そうだね〜。出前を取れば、作る手間がないが、具材があれば、作るのも悪くないね。」父親に答えたのである。
父親は、
「お母さんと、お姉ちゃんが、帰って来たら•••言わないといけないね!」木嶋に告げた。
木嶋は、
「当たり前のことをしたんだ。お母さんや、お姉ちゃんに話すことはないよ。」父親に伝えた。
父親は、
「全部、食べたよ。片づけてから、出かけるのか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「片づけてから、出かけるよ。お父さんを一人にして、申し訳ないね。」父親に頭を下げていた。
父親は、
「なるべく、早く帰って来なさい。お母さんが、心配するから•••」木嶋に話したのである。
木嶋は、首を縦に降ったのであった。