第807話
「何だか•••訳が分からない展開になって来たぞ。真美さんは、自分のお店を玲さんに譲渡して、突然の引退宣言するし、はるかや、かれんさんは、自分に会いたいから、時間を作って欲しいと嘆願するし、正直、身体がいくつあっても足りない。」一人でボヤきながら•••
続けて、
「この状況は、そんなに長く続くことは、ないはず。不安いっぱいだが、何とかなるのだろう。」木嶋の心境を表していた。
翌日•••
木嶋の表情が、なぜか?清々(すがすが)しい。
「まずは、はるかと会わないといけないな!」はるかと、久しぶりに会うので緊張していた。
木嶋は、家にある掛時計で、時間を確認していた。
「もう、こんな時間か!」ため息が漏れていた。
「待ち合わせの時間まで、あと•••5時間しかないのか?遅くまで、寝てしまった。今から、何をやるにしても、中途半端だな!」思案をしていた。
「新聞でも読むか!」
木嶋は、家にある新聞を手に取った。
まず、最初に読み始めたのは、《スポーツ新聞》である。
普段から、会社に通勤途中での愛読紙は、《スポーツ新聞》である。 それを読まないと、一日が始まらないと言っても、過言ではない。
所謂•••《スポーツ新聞中毒》である。
《スポーツ新聞》を読んでいたら、
「今、起きたのか?」父親が、木嶋に声を掛けていた。
木嶋は、
「うん。お母さんと、お姉ちゃんは、どこに行ったの?」父親に問いかけていた。
父親は、
「近くに、買い物へ出かけたよ。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「近くに出かけたのか•••。お父さんは、散歩に行っていたんだね。」父親に聞いていた。
父親は、
「うん。家に閉じこもりきりは、良くないからね!外の空気を、たまには、吸わないと•••」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「待ち合わせ場所に向かうため、午後2時過ぎには、出かけるよ。それまでには、お母さんと、お姉ちゃんは、戻って来るのかな?」父親に聞いていた。
父親は、
「その頃までには、戻ると言って、出かけたよ。」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「昼は、何を食べようか?」父親に、何がいいのか?尋ねていた。
父親は、
「ラーメンでも、食べたいね。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「ラーメンね!醤油と、味噌があるが、どっちがいいの?」父親に話していた。
父親は、
「醤油がいいね。具材は、あるのか?」
「今、冷蔵庫の中を見てみるね。」父親に答え、冷蔵庫の中を確認した。
「《ミックスもやし》があるなら、味噌にしよう。」一人で呟いた。
父親は、
「醤油ラーメンを作る具材がないなら、味噌でいいよ。」木嶋に告げた。
木嶋は、
「お父さん、味噌にするよ。」父親に話したのであった。