第805話
木嶋が、次に読んだのは•••かれんさんのメールである。
「木嶋さん、お久しぶりです。元気にしていますか?私は、あれから、心が•••《ポッカリ》と穴が空いてしまいました。これを埋めるには、出来るだけ、早い時期にお会いしたいなと思っていますので、ご都合の良い日にちを教えて下さい。」
木嶋は、
「そっか•••かれんさん、そんな状況になっていたんだ。もう少し、気に掛けていれば良かった。」かれんさんの心境が、判らなかったことが、《ショック》であった。
【どうしたらいいのか?】
思案していた。
続けて、メールを見たのは、真美である。
「木嶋君、元気にしていますか?真美です。大事な•••お知らせがあります。」
木嶋は、
「真美さんの、大事なお知らせは、何だろう?
怖いな!」心臓の鼓動が高ぶり、《ドキドキ》していた。
メールの続きを、読み始めていた。
「実は、お店を•••玲ちゃんに譲渡して、引退をすることになりました。」
「えっ•••引退だ。」
木嶋は、冷静な判断が出来ないでいた。
「付きましては、富高さんにも、お話しして頂きたいと思いますので、よろしくお願い致します。」最後は、絵文字入りであった。
木嶋は、
「このことは、富高さんに、話さなければいけない。はるかに、伝えないと•••。」そう考えたのであった。
最後にメールを読んだのは、玲である。
「木嶋君、元気?たまには、お店に顔を出してね!真美さんからの、メールは、届いているかな?多分、理解をしているはずだから•••富高さんと、一緒に来て欲しいな!」木嶋は、全てを理解をしたのである。
「真美さんが、玲さんにお店を託したのは、判る。なぜ?引退をするのかが、摩訶不思議。富高さんと、一緒に出向くしかないかな!」一人で呟いていた。
新しいメールが、1通•••受信していた。
「誰かな!」メールを見るのが怖い。
すると、はるかからである。
「木嶋さん、時間をOKして頂いて、ありがとうございます。」木嶋は、安堵したのである。
木嶋は、すかさず•••
「はるかさん、真美さんから、引退すると、メールがありました。」はるかに送信した。
あとは、はるかからの反応待ちである。
メールを送ってから、1時間が経過していた。
木嶋の携帯が、
「ピローン、ピローン、ピローン」はるか専用の着信音が鳴り響いていた。
木嶋が電話に出た。
「もしもし、木嶋ですが•••」
「はるかです。木嶋さんからの、メールを見て驚いています。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「自分も、真美さんと直接、話していないから、真意は分からないが、内容から見て、本当だと思う。」はるかに話したのである。
はるかは、
「富高さんに、話したのですか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「来週、会社に行ったら、富高さんに伝えます。」はるかに答えたのである。