第802話
木嶋は、いつもの駐車場に戻ってきた。
「お父さん、お母さん、お姉ちゃん、駐車場に到着したよ。」父親に伝えた。
父親は、
「お母さん、お姉ちゃん、やっと駐車場に着いたね!」母親と、お姉ちゃんに話していた。
母親は、
「何か、今日一日が、随分と、濃密だったような気がするよ。•••ようやく、戻ってきたんだね。お母さん、安心したよ。お父さん、お姉ちゃん、車から降りるよ。」お姉ちゃんに問いかけていた。
お姉ちゃんは、
「そうしましょう!お父さんと、お母さんのことは、心配ないから、あとのことは、お願いね!」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「OK•••」軽いノリで答えたのである。
父親、母親、お姉ちゃんの順で、車を降りて行く。
木嶋は、みんなが降りたのを確認して•••
車を、《バックギア》に入れた。
人にも依るが、《バックモニター》で下がる人もいれば、《ルームミラー》だけで下がる人もいる。
木嶋は、窓を開け、顔を出しながら、車を下がって行くのである。
駐車場の《車輪止め》に、後輪が当たった。
車の《エンジン》を切ったのである。
木嶋は、
「フー」と息を吐き•••
車から降りようとした。
木嶋の携帯が、突然•••
「ピローン、ピローン、ピローン」聞き慣れた着信音が聞こえていた。
一瞬、頭を過ぎっていた。
「ヤバイ。はるかからだ。連絡をしなかったから、怒っているだろうな!」
内心、はるかと話すだけでも、心臓が、《バクバク》していた。
木嶋が、電話に出た。
「もしもし、木嶋ですが•••」はるかに答えていた。
はるかは、
「木嶋さん、お久しぶりです。連絡を待っていたのですが、こちらから、掛けてしまいました。」木嶋に伝えた。
いきなり、丁寧な言葉である。
木嶋は、
「はるかさんに、電話を掛けさせて申し訳ない。」はるかに謝罪をした。
はるかは、
「木嶋さんも、忙しかったと思うので、気にしなくていいですよ!」木嶋に話していた。
木嶋は、
「こんなときの•••はるかさんは、怖いよ。」率直な意見を述べていた。
はるかは、
「木嶋さんに、高価な物を、《おねだり》しませんよ。」木嶋に告げた。
木嶋は、はるかの言葉を、《額面通り》に、受け止められなかった。
「はるかさん、今週末の土曜日は、いかがですか?」はるかに聞いていた。
はるかは、その言葉を待っていたかのように•••
「いいですよ。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「後ほど、メールで、連絡しますので、お待ち下さい。」はるかに話していた。
はるかは、
「木嶋さん、なるべく早めに•••メールを下さいね!」木嶋に告げ、電話を切ったのである。
木嶋は、
「どこで、待ち合わせしようかな?」一人で思案していた。