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第8話

年が明け、木嶋の携帯が光っている。

「誰だろう」とメールを見たら、はるかからメールだった。

「明けましておめでとうございます。もうすぐ誕生日ですね。ドタキャンがないようにお願いしますね!」これには、木嶋も渋い顔をしながらメールを読んでいた。

少ししてから、麻美からもメールがきたのだ。

「A HAPPY NEW YEAR 1月25日、お店でお待ちしています。富高さんと一緒に来て下さいね!」と、挨拶メールだった。

木嶋は、はるかと麻美に

「明けましておめでとうございます。今年も、富高さんと一緒に、よろしくお願いします。」と新年の挨拶メールを返信したのだった。

ノンビリした、正月休みが終わった。

木嶋は、富高さんの元に新年の挨拶がてら、2人からメールがきたことを伝え、富高さんの目の前に、携帯を差し出して受信メールを見せた。

富高さんは、

「木嶋君、2人は、礼儀正しいよね。わざわざメールしなくてもいいように感じるんだが、どうなんだろう?」

木嶋は、

「まあ、別にいいんじゃないかな!自分も、新年の挨拶メールを返信しないといけないから送ったよ!もちろん、富高さんも一緒によろしくって!」富高さんに言った。

富高さんは、

「木嶋君、気を使ってもらって何か悪いね!」木嶋に話した。

木嶋は、

「そんなことないよ!飲みに行く時に、知り合いがいる店に行った方がいいと思うからね!」富高さんに話して、その場所から離れたのだった。

木嶋との約束の日が近くなり、はるかから連絡が入る。

「木嶋さん、お久しぶりです。11日金曜日の待ち合わせですが、何時に待ち合わせしますか?」と木嶋に聞いてきた。

木嶋は、

「そうだね〜。何時にしようかな?会社から真っ直ぐ行くから横浜駅に、午後6時ぐらいに着くと思います。」 はるかは、

「分かりました。それでは、午後6時15分に、カフェレストラン『F』の中で待っていて下さい。合流してからお店【H】に一緒に行きませんか?」と話してきた。

木嶋は、

「それでいいよ。」と、はるかに言った。

「それでは木嶋さん、11日の金曜日、楽しみにしています。」と伝えて、はるかは、電話を切った。

木嶋は、

「11日の金曜日、午後6時15分にカフェレストラン『F』か…時間通りにくるのかな?」と思いつつ、手帳に待ち合わせ場所と時間を書いた。

木嶋は、会社で三谷さんに声を掛けられた。

「お〜い木嶋、最近、《あの店》に行っているのか…?」

《あの店》とは、クラブ『H』のことだ。三谷さんは、あの日以来、横浜駅周辺で飲む機会がなかった。

木嶋は、

「たまに、行っているよ。今度、誕生日を祝ってくれるみたいだよ。本当か、どうか分からないが11日の金曜日待ち合わせしているんだ。横浜駅でね…。」と、三谷さんに話したのだ。

三谷さんは、

「あんまり、嵌まるなよ。お前は、嵌まりやすいから気をつけろよ。」と注意してくれたのだ。

木嶋は、

「ありがとうございます。嵌まり過ぎないようにするよ。」と言葉を返した。

木嶋と三谷さんとの付き合いは、木嶋が会社に入社して以来、15年来になる。三谷さんとは、郷田さんたちと良く遊びに行っていたので、木嶋の性格を熟知していたのだった。

木嶋は、この時は、はるかに嵌まって行くなど思っていなかった。女性と交際していても、木嶋の性格が災いしてか、短期間しか持たず、長期間の交際に慣れていなかったのだ。

そして、11日の金曜日当日。木嶋は、家を出てから電車に乗り、会社に着いて仕事場に向かうときに、緊張感が張り詰めていた。

それを見た、三谷さんが木嶋に、声を掛けたのだ。

「お〜い、木嶋どうしたんだ。緊張しているのか…!」と聞いた。

木嶋は、

「うん。緊張しているね。今まで女性に誕生日を祝ってもらったことがないから今日、どう対応すればいいのか分からないんだよ。」と三谷さんに言ったのだ。

三谷さんは、

「いつものお前らしくないぞ。俺達と一緒に遊んでいる時と同じように接していればいいんだよ。」木嶋にアドバイスをしたのだ。

木嶋は、

「ありがとうございます。普通に接してみるよ。」と答えたのだ。

仕事の終わりのチャイムが、

「キーン、コーン、カーン、コーン」と鳴り響くのだった。

木嶋は、作業服から私服に着替え、会社のバスに乗り、最寄り駅をあとにしたのだった。

横浜駅を降りて、待ち合わせ場所のカフェレストラン『F』に着いた。

木嶋は、はるかに電話した。

「プルッ、プルー、プルー」と呼び出している。

はるかが電話に出た。

「もしも〜し、はるかですが…」

木嶋は、

「今。。カフェレストラン『F』の中にいます。」と伝えた。

はるかは、

「もうすぐ、横浜駅に着きますので、待っていて下さい。」と言ってきたので、木嶋は、

「分かりました。待ってます。」と言い、電話を切り、はるかが、来るのを待つのだった。

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