第786話
木嶋は、家族全員が、車に乗ったことを確認した。
「お姉ちゃん、《インフォメーション》に車椅子を返却してくるから、お父さんと、お母さんのことを頼んだよ!」お姉ちゃんに話していた。
お姉ちゃんは、
「なるべく、早く戻って来てね。」木嶋に伝え、送り出したのであった。
木嶋は、車椅子を押しながら•••《インフォメーション》に向かった。
「家に、車椅子を置いた方がいいのかな?」一人で、自問自答していた。
《インフォメーション》に到着。
《インフォメーション》のお姉さんに、
「ありがとうございました。」声を掛けていた。
《インフォメーション》のお姉さんは、
「ご返却して頂き、ありがとうございます。」木嶋にお礼を述べていた。
木嶋は、
「また、お願いします。」《インフォメーション》のお姉さんに、頭を下げ、その場を離れて行った。
《インフォメーション》から、駐車場まで歩いていた。
ふと•••気がつくと、はるかに、電話をすることを思い出していた。
「今、電話にでるかな?」不安な気持ちが、胸の中を、交錯していた。
携帯の発信履歴で、はるかの番号を、《スクロール》した。
「プッ、プッ、プッ、プルー」呼び出している。
はるかが、電話に出た。
「もしもし〜、はるかです。」
「木嶋です。お待たせして•••ゴメンなさい。」はるかに謝罪をしていた。
はるかは、
「木嶋さんから、電話が来るのを•••待ち焦がれていました。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「そう言って、頂けると嬉しいね。はるかさん、会う日にちは•••いつでもいいかな?」はるかに問いかけた。
はるかは、
「いつでもいいですよ!木嶋さん、会社のお休みは•••何日までですか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「7日までです。自分の予定なら空いていますよ。後は、はりかさん次第でいいですよ。」はるかに、決断するように投げかけていた。
はるかは、
「いつにしようかな?木嶋さんは、昼間の方がいいんですよね?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「そうだね。夕方に横浜へ行くよりも、昼間に出掛けた方がいいよ。時間も、有効に使える。」はるかに答えていた。
はるかは、
「それなら、5日でいいですか?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「5日ね。念のため、家に戻って•••手帳で予定を確認して、はるかさんに、メールをします。それで•••OKですか?」はるかに聞いていた。
はるかは、
「それで、OKです。連絡をお待ちしています。」木嶋に話し、電話を切ったのであった。
木嶋は、
「5日か•••何か、会うのが怖いな!」一人で呟きながら、駐車場に歩き出したのである。
すると、携帯が•••
「ピローン、ピローン、ピローン」鳴り出していた。
画面を見ると•••母親からであった。
木嶋が電話に出た。
「もしもし〜。」母親に答えていた。
母親は、
「今、どこにいるの?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「今、連絡通路を歩いているよ。もうすぐ駐車場に着くよ。」母親に答え、電話を切ったのであった。