第780話
着信履歴から、はるかの番号を《スクロール》した。
「プッ、プッ、プッ、プルー」呼び出し音が鳴り響いている。
心臓の音が•••
「ドキッ、ドキッ、ドキッ」高まっている。
木嶋は、いつになく緊張しているのが判っていた。
はるかが、電話に出た。
「もしもし〜。はるかです。木嶋さんの電話をお待ちしていました。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「はるかさん、連絡するのが、遅くなって申し訳ない。」はるかに謝罪をしていた。
はるかは、
「木嶋さん、まだ、羽田空港にいるのですか?」少し嬉しそうな声で、木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「まだ、羽田空港にいるよ。はるかさんの声を、久しぶりに聞いたら、元気が出てきたよ。いつデートしようか?」はるかに尋ねていた。
はるかは、
「私は、いつでもいいですよ。」木嶋に答えていた。
木嶋は、
「いつでもいいと言われても•••いきなり、今日とか•••明日とかって•••言わないよね?」はるかに聞いていた。
はるかは、
「木嶋さんが、迷惑でなければ、私は、今日でも、明日でもいいですよ。」木嶋を混乱させようとしていた。
木嶋は、
「マジで!今は、ゴメンね。家族と一緒にいるので、余り•••長い時間、話しが出来ないんだ。また、こちらから掛け直します。それで、いいかな?」はるかに同意を求めていた。
はるかは、
「分かりました。今日、明日ぐらいには、電話を下さい。待ってま〜す。」明るい声で、木嶋に伝え、電話を切ったのであった。
木嶋は、
「あんなに、明るい•••はるかの声を聞いていたら、何か•••怖いな。《ゾッ•••と》する。何か?企んでいるのかな?」いつもより、《テンション》が高いのを、気にしていた。
父親が、
「どうしたんだ。表情が冴えない顔をしているぞ•••。」木嶋の表情が暗いのを、気にしていた。
木嶋は、
「お父さん、心配掛けて申し訳ないね。」父親に話していた。
父親は、
「女友だちか?大事にしないといけないよ。お前も、いい年齢だから好きな人がいても、不思議じゃない。家族に会わせないと•••。」木嶋に諭していた。
木嶋は、
「自分の彼女なら、間違いなく•••家族に紹介しているよ。まだまだ、自分と一緒に遊んでいる仲間の一人だよ。」父親に答えていた。
父親は、頷いたのであった。
木嶋は、
「お父さん、歩き始めるよ。」父親に伝えた。
父親は、
「お父さんは、ゆっくり歩くぞ。
」木嶋に告げた。
木嶋は、
「お父さん、焦ることないからね。お母さんと、お姉ちゃんは、《ショップ》を見ていると思うよ。その間に追い 抜けばいいよ。」父親に話したのである。
父親は、
「そうするか!お父さん、頑張って歩くぞ。」木嶋に告げた。
木嶋は、
「お父さん、頑張るのはいいけど、倒れないように•••。」父親に話したのである。
父親は、
「うん。駐車場に着いたら、飲み物でも飲みたいね!」にこやかな表情で、木嶋に伝えた。
木嶋は、
「《アルコール》以外ならいいよ。」父親に答えたのであった。