第772話
木嶋は、
「お父さん、お母さん、これから、お姉ちゃんへ電話を掛けるよ!」父親と、母親に伝え、お姉ちゃんに電話をかけたのである。
「プルッ、プルー、プルー」呼び出し音が鳴っている。
お姉ちゃんの携帯は、常に•••【マナーモード】になっていて、直ぐに、出ないのが通例である。
そのため、父親も、母親も、木嶋も•••《イラッ》と来ることが、多々(たた)ある。
木嶋の予想通り•••
お姉ちゃんの携帯は、【マナーモード】になっていた。
「お母さん、お姉ちゃんの携帯、【留守電】になっているよ。」母親に答えていた。
母親は、
「またなの!嫌になるね。」木嶋に怒っていた。
父親は、
「お母さん、いつものことじゃないか!怒ったって•••損をするだけだよ。お姉ちゃんに、何度、言っても•••解決しないよ。」母親に話していた。
母親は、
「何の為に、携帯があるの?繋がらないなら、必要ないじゃないの?」まだまだ、【腹の虫】が、収まる気配がない。
木嶋の携帯が、
「ピローン、ピローン、ピローン」鳴り響いている•••
「お母さん、お姉ちゃんからの電話だよ。」母親に話し、電話に出た。
「もしもし〜。」お姉ちゃんに言葉を返した。
お姉ちゃんが、
「電話に気がつきませんでした。ゴメンなさい!今、どこにいるの?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「今いるところは、前回•••お父さんの車椅子を借りた《インフォメーション》前の椅子に座っているよ。」お姉ちゃんに伝えた。
お姉ちゃんは、
「分かりました。今から、そちらに向かいます。待っていて下さい。」木嶋に話し、電話を切ったのだ。
前方から、大急ぎで、走ってくるお姉ちゃんの姿を見つけた。
お姉ちゃんは、木嶋たちの元に来て•••
「遅くなって、申し訳ない。」頭を下げていた。
母親は、
「お姉ちゃん、電話くらい出なさいよ。ここで、30分も待ったよ。」少し、オーバーに•••お姉ちゃんへ話していた。
お姉ちゃんは、
「そんなに待たせていたの?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「30分も待っていないよ。実際は、15分ぐらいだよ。」お姉ちゃんに告げた。
お姉ちゃんは、
「お母さんは、時間を多く•••《見積り》過ぎだよ。」母親に伝えた。
お母さんは、
「少し、オーバーに
言わないとね。」お姉ちゃんに話したのである。
父親は、
「お母さん、もう•••良いだろう?お姉ちゃん、車椅子を借りてくれるかな?」お姉ちゃんに問いかけていた。
お姉ちゃんは、
「お父さん、心臓が《煽る》の?」父親に尋ねた。
父親は、
「心臓が、煽るから•••車椅子に乗っていた方が、楽だよ。」お姉ちゃんに答えていた。
お姉ちゃんは、
「車椅子を、借りようか!お母さんは、大丈夫なの?」母親に聞いていた。
母親は、
「お母さんは、大丈夫。お父さんと、交代で乗るよ。」お姉ちゃんに答えたのであった。