第771話
お姉ちゃんは、
「私は、一足先に行っているから、お父さんと、お母さんのことを頼んだよ。」木嶋に話し、空港内に入って行った。
木嶋は、
「お父さんも、お母さんも、焦ることないからね。お姉ちゃんは、見たい《ショップ》があるから、先に行ったんだよ。」父親と、母親に伝えたのである。
母親は、
「全く、お姉ちゃんには、困ったもんだね?自分勝手で•••。」少し、怒った口調で、話していた。
父親は、
「お母さん、そう•••怒るなよ。いくら、家から近くても、頻繁に羽田空港へ来る機会がないのだから、好きにさせてあげなさい。それが、お姉ちゃんの《ストレス解消》になるなら、いいじゃあないか!」お姉ちゃんの行動を、珍しく理解をして、庇っていた。
木嶋は、
「お母さん、お父さんの言う通りだよ。」母親に告げた。
「プルッ、プルー、プルー」携帯の呼び出し音が鳴り響いている。
「こんなときに、誰だよ。」木嶋は、ボヤきながら、携帯の画面を確認した。
「お姉ちゃんからだ。」急いで電話に出た。
「もしもし、木嶋です。」お姉ちゃんに答えていた。
お姉ちゃんは、
「今、どの辺りなの?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「今は•••《駐車場》から《出発ロビー》に向かう途中です。」お姉ちゃんに伝えた。
お姉ちゃんは、
「まだ、そんなところなの?随分、ごゆっくりしているね!お父さん、お母さんは、大丈夫なの?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「お父さんも、お母さんも、大丈夫だよ。」お姉ちゃんに伝えた。
お姉ちゃんは、
「私は、《出発ロビー》近くの《ショップ》で買い物をしているから、到着したら、連絡を下さい。」木嶋に告げた。
木嶋は、
「了解しました。」お姉ちゃんに話し、電話を切ってのであった。
母親は、
「お姉ちゃん•••どこにいるんだい?」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「お姉ちゃん、《出発ロビー》近くの《ショップ》で、買い物をしているよ。」母親に答えていた。
母親は、
「やっぱりね。お姉ちゃんのことだから、そうだと思ったよ。」頷いていた。
父親は、
「お母さん、買い物で•••《ストレス解消》出来るなら、安いものじゃないか!《ギャンブル》でお金を使うよりは、まだ•••いいよ。」母親を宥めていた。
母親は、
「それも、そうだね。《ギャンブル》に嵌ると、いいことがないからね。」
木嶋も、納得していた。
《ギャンブル》で、一代を作ったと言う•••話しは、聴いたことがない。 逆に、潰した話しは、聴いたことがある。
お父さんも、お母さんも、《ギャンブル》は嫌いである。
もちろん、お姉ちゃん、木嶋も同様である。
木嶋たちは、《出発ロビー》に到着した。
「お父さん、いつ来ても、空港は•••大きいね!」父親に同意を求めていた。
父親は、
「以前と、比べようがないくらいに、大きくなったね!」木嶋に話していた。
木嶋は、
「そう言えば、前回•••来たときも、この辺りで待っていたよ。直ぐ近くで、車椅子を借りたよ。」母親に告げた。
母親は、
「座ろうか!」木嶋、父親に声を掛け、椅子に座ったのである。