第762話
父親と一緒に、地下街に設置してある椅子に座っていた。
「お父さん、今日は•••疲れちゃったよ。」木嶋は、父親に話していた。
父親は、
「無理をさせて悪いね!」答えながら•••
「 今日一日で、全てを終わらそうとしたのが、間違いだったかも知れないぞ。」木嶋に話していた。
木嶋は、
「確かに、それは言えているよ。お父さんが、仕事復帰したら、家族と、【ゆっくり】過ごす時間がないよね!」父親に伝えた。
父親は、
「お父さんだって•••後、何年働けるかは、解らないぞ。」木嶋に告げた。
木嶋は、
「そりゃあ〜そうだよ。お父さんの働いている会社は、個人経営のパン屋さんだから、景気がいいときは、売れるが•••食べ物商売でも、目新しい商品を、《ドンドン開発》しないと、時代の波についていけなくなるよ。景気が悪くなったら、真っ先に直撃するよ。」父親に答えていた。
父親は、
「お父さんの会社は、若いパン職人がいないんだよ。」木嶋に伝えた。
木嶋は、
「アルバイトの、若いお姉さんがいるでしょう?」父親に聞いていた。
父親は、
「うん。アルバイトの、若いお姉さんならいるよ。」木嶋に告げた。
木嶋は、
「それなら、なおさら•••どんな商品を作れば売れるのか?《アドバイス》をして戴くといいよ。」父親を激励していた。
父親は、
「そうだな•••。若いお姉さんの意見を参考して、新しい商品を、開発して見よう。」
俄然、仕事に対する•••意欲が、《フツフツ》と湧きあがってきたのである。
木嶋は、
「お父さん、お母さんたちが戻ってくる前に、地下街にある•••パン屋さんの商品を見るのも、参考になるよ。見に行こうよ!」父親を誘っていた。
父親は、
「地下街に、パン屋さんは•••あるのか?」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「2軒あるよ。1軒目は、良く•••お姉ちゃんが、利用しているよ!」父親に答えていた。
父親は、
「お姉ちゃんが、良く利用しているお店があるのか?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「あるよ。お母さんも、たまに立ち寄って•••パンを買っているよ。」父親に答えていた。
父親は、
「お母さんが、パン屋に寄るのも、珍しくね。今いる場所から、近いか?」
「お父さんの歩くスピードで、5分ぐらいだね。」木嶋は、父親に話していた。
父親は、
「じゃあ〜そのお店に行って見ようか?」
木嶋に促され、父親は、歩き出した。
父親は、急いで歩くと、心臓に良くない。 家に、車椅子があれば、父親を乗せて、そこまで移動すれば、楽である。
これからのことを考えたときに、車椅子が必要だと、感じていた。