第75話
「はるかです。木嶋さん、お久しぶりです。X'masの予定ですが、毎年、X'masイブは、家族で、過ごしていますので、申し訳ありませんが、またの機会にしましょう。クラブ『H』のX'masパーティーが23.24.25日にあります。私は、23日と25日に出勤しますので、宜しければ富高さんとお誘い合わせの上で、一緒に来て戴きたいと思います。」木嶋は、はるかからのメールの内容を見て、少なからずショックを受けていた。
「はるかとX'masを過ごそうと考えていたのに…仕方ないかな…今は、友達しかない。はるかは、彼女じゃないから…。」木嶋は、自分に言い聞かせていた。
木嶋は、気を取り直した。
「今週の土曜日は、はるかさんの誕生日プレゼントを買いに行く予定ですが、何か良い物を探したのでしょうか?」木嶋は、はるかにメールを送信した。
はるかは、
「私の誕生日プレゼントは、前にも話しましたが、【HERMES】のバックが欲しいと言いましたよ。」木嶋に、メールを返したのだ。
木嶋は、
「アッ、そうだったね!前に、はるかさんが、話したのを忘れてました!」はるかに、メールを送ったのだ。
続けざまに、
「予算枠は、昨年と一緒ですが、誕生日とX'masプレゼントは、一緒ですからね!お間違えなく…。」もう一通、メールを送信したのだった。
はるかは、
「分かりました!」顔文字入りのメールを、木嶋に送信したのだった。
木嶋は、はるかに、プレゼントを贈るときは、事前に、予算を提示して、はるかが、商品を探すのが、いつものお決まりのパターンであった。
はるかも、この木嶋スタイルが気に入っていたのだ。
木嶋は、昼休みのチャイムが、
『キーン、コーン、カーン、コーン』鳴ったと同時に、富高さんの元に歩いて行く。
木嶋は、
「富高さん、はるかさんのいる、クラブ『H』のX'masパーティーに参加しますか?」富高さんに尋ねたのだ。
富高さんは、
「木嶋君は、X'masパーティーに行くのかな?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「どうしようかと正直、悩んでいます。」富高さんに、言葉を返したのだ。
富高さんは、
「木嶋君が、乗り気でないなら行かない方がいいよ。麻美さんの店にも、顔を出さないとね。」木嶋に、話したのだった。
木嶋は、
「そうだね。麻美さんの店にも、会社が仕事納めの日に行くんだよね。立て続けに飲みに行くのも、お金が出るからね。今回は、止めましょう。はるかさんには、自分から話しをします!」富高さんに伝えたのだ。
富高さんは、
「木嶋君、宜しく!」木嶋に話したのだ。
木嶋は、
「了解しました。」富高さんに声を掛け、現場から立ち去って行ったのだった。
日にちが過ぎ、木嶋が、朝からワクワクしていた。
何故かと言うと…。
今日は、はるかとのデートの日であった。
冬晴れで、少し肌寒かったが、懐は、温かった。
木嶋は、冬のボーナスが、2週間前に出たばかりだが、そんなに、大きな金額ではないが、普段から、大きな金額を持ち歩かないので、
緊張のあまり、心臓が、『ドキドキ』していた。
木嶋が、会社を経営していれば、この金額を持ち歩かなくて緊張などないと思ったのだった。
仕事をしていても、落ち着かない様子でいた。
そんな木嶋の姿を見ていた三谷さんは、木嶋に、声を掛けた。
「木嶋、しっかりしないとダメだぞ。」木嶋に、注意喚起を促していたのだった。
木嶋は、
「ありがとうございます。」三谷さんに、言葉を返したのだった。
三谷さんは、木嶋との付き合いは長く、
会社に入社した当時から、木嶋を見ていたのだった。
木嶋が、キーポイントの時は、三谷さんか小室さんに、いつも相談をしていたのだった。