第746話
智君は、
「もちろんだよ。」目を輝かせていた。
かれんさんは、
「菜摘ちゃん、もう少ししたら、本当のパパと、ママの元に帰らないといけないね!」菜摘ちゃんに話していた。
菜摘ちゃんは、
「うん。菜摘ね•••本当は、パパと、ママのところに、帰りたくないんだ。」小さな胸を痛めながら、かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「菜摘ちゃん、帰りたくないなんて•••言っては、ダメだよ。」菜摘ちゃんを諭していた。
菜摘ちゃんは、
「だって、パパも、ママも、私たちのことを、かまってくれないんだ。それが、凄く、淋しいんだ。」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「菜摘ちゃんには、お兄ちゃんがいるじゃないの!守ってくれるよ。」菜摘ちゃんを元気付けた。
菜摘ちゃんは、
「そうだね。お兄ちゃんと、頑張らないとね!」頷いていた。
智君は、
「パパ、もうすぐ•••ママと、一緒に帰ってしまうんだね!」木嶋に尋ねていた。
木嶋は、
「そうだね!智君と、菜摘ちゃんを、本当のパパと、ママに戻さないとね。でもね•••今日は、楽しかったよ。」智君の頭を撫でていた。
智君は、
「妹が、淋しがるかもね!」木嶋に問いかけていた。
木嶋は、
「菜摘ちゃん、ママに•••《ベッタリ》だったからね!」首を縦に振っていた。
智君は、
「パパも、ママも、また•••僕たちと一緒に、遊んでくれるかな?」木嶋に聞いていた。
木嶋は、
「うん、いいよ。智君には、パパの携帯番号を登録してあるので、いつでも•••気軽に、電話をしてきてね。」智君に答えていた。
智君は、
「うん。淋しくなったら、パパの携帯に電話をするね。ママの電話番号を教えてほしいな!」木嶋に話していた。
木嶋は、
「ママの番号を教えることは出来るが、智君から•••ママに聞いた方がいいよ。」智君に告げた。
智君は、
「ママ、番号を教えてくれるかな?」不安を隠せずにいた。
木嶋は、
「智君から聞けば、ママは、教えてくれると思うよ。ここは、勇気を出して、《レッツゴー》」智君を励ましたのであった。
智君は、
「ママ、僕に•••電話番号を教えて下さい。」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「どうしようかな?パパは、何って言っていたの?」智君に尋ねていた。
智君は、
「ママなら、教えてくれると言っていたよ。」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「パパが、そう話していたなら•••教えてもいいかな?一つ、約束をしてくれるかな?」智君に問いかけていた。
智君は、
「どんな約束かな?」かれんさんに伝えた。
かれんさんは、
「どんなことがあっても、菜摘ちゃんを守ると、約束して欲しいな!」智君に話していた。
智君は、
「うん。どんなことがあっても、妹を守るね。ママも、パパと、ずっと•••一緒にいてね。約束だよ。」かれんさんに答えていた。
かれんさんは、
「智君、【指切りげんまん】しよう。」智君に告げた。
智君は、
「うん。しよう。」
「【指切りげんまん】」かれんさんと、右手の小指を絡ませたのであった。